バフェット太郎です。

ウォールストリートジャーナル』によれば、米小売り大手のウォルマート・ストアーズ(WMT)は今後数カ月かけて全米各地の店舗で事務職約7000人を削減する計画を発表しました。

WMTの各店舗内には会計・経理担当者がおり、店舗の売上金の管理や請求書の処理業務をしていました。彼らは店舗内で接客業務をする従業員に比べて長期雇用で時給は最も高い部類に入っていました。今後、彼らの業務は本部や店舗内に新設する現金勘定機で処理されるようになり、会計・経理担当者の大半は接客業務に配置換えとなるそうです。

従業員数220万人と米国最大の雇用主でもあるWMTのこうした動きは、業界全体に与える影響は大きいです。あらゆる業務が自動化されれば、これまで高給が約束されていた業務は不要となり、会計・経理だけでなく、高給ではないレジや接客、発注や在庫管理といった業務まで範囲は広がります。一方でロボットでは難しい商品補充や商品展開などの単純労働が人間の仕事になりそうです。
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WMT週足チャートです。強気の上昇トレンドチャネルを形成しているものの、下限の68ドル方向を目指して下落すると思います。その後はサポートラインを割り込むかどうかが試されます。

WMTはこれまで、接客業務を担当する従業員の賃金が低いことから、労働問題で度々名前が挙がっていましたが、賃金を引き上げて以降、徐々に従業員の士気が高まり、既存店の客数は7四半期連続で増加しています。

また、最近は新興ネット小売りのジェットを33億ドルで買収したことによって、ジェットのCEOマーク・ロア氏を獲得しました。あえてロア氏を獲得したと書いたのは、そもそもWMTの目的はジェットではなくロア氏だからです。WMTのEコマースの成長率は2015年の第1四半期が17%増、第2四半期16%増、第3四半期10%増、第4四半期8%増、2016年の第1四半期7%増と成長率が鈍化傾向にあります。本来ならアマゾンに追いつくためにも最低二ケタ増は欲しいのです。

そこでジェットにではなく、ロア氏に対して33億ドル支払い、WMTのグローバルEコマース事業部CEOに就任してもらうことでテコ入れを図りたいというわけです。今後は従業員の削減による効率化だけでなく、Eコマース事業の成長率にも注目が集まります。

グッドラック。