バフェット太郎です。

著名投資家ウォーレン・バフェットの投資スタイルは、昔から厳選した優良銘柄に集中投資し、長期で保有するというスタイルで知られていますが、だからと言って彼が将来の見通しを予想する能力がなかったわけではないし、予想をしてこなかったわけでもありません。

バフェットは1979年のパフォーマンスが、市場平均に対してアンダーパフォームすることを事前に予想していましたが、それでもポジションを大きく変えたりすることはありませんでした。結果、バークシャーハザウェイのBPS上昇率はS&P500指数にアンダーパフォームしたわけですが、バフェットは意に介さず「特定の年の動きに合わせてポジションを調整するなどということはしない」と明言していました。

【1979年:バークシャー・ハザウェイのポートフォリオ】
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これが1979年のポートフォリオです。2016年現在のバークシャー・ハザウェイのポートフォリオは、クラフト・ハインツ(KHC)とウェルズ・ファーゴ(WFC)にそれぞれ20%、18%と集中投資しています。バフェットは本当に気に入っている、あるいは確信を持っている企業には資産全体の20%を振り分けるスタイルは、この時すでにできていたというわけです。

また、わずか8銘柄で全体の四分の三が占められており、4銘柄で全体の半分以上を占めるなど集中投資されていることが確認できます。

バフェットは素材株やエネルギー株など、いわゆるコモディティ株を競争優位性がないことから嫌っていることで知られていますが、構成比率三位のハンディ&ハーマンは貴金属採掘販売会社です。現在のポートフォリオでもガソリンスタンドのフィリップス66に大きく投資したり、その前はエクソン・モービル(XOM)やペトロ・チャイナ(中国石油天然気)に投資するなど、実はバフェット昔からコモディティ株に投資していたのです。

構成比率四位のSAFECOは、ガイコと同じ損害保険会社なのですが1982年にすべて売却しています。これはグレアム流の投資手法で、PBRが1倍を割っている優良銘柄に投資して、1倍以上になったら売るという投資スタイルでした。

バフェットは厳選した優良銘柄に集中投資して長期で保有するという投資スタイルですが、この時はまだグレアム流の投資スタイルが混在していたのです。当時、バフェットはSAFECOへの投資について「損害保険の中で最高の会社の株を1ドル100セント以下で買うことができた」と発言していることから、当初からBPS(一株当たりの純資産)を判断材料にしていたことがわかります。

また、バフェットは短期売買を好みませんが、将来の見通しを予想して時流にのった投資もしていました。先ほど紹介したハンディ&ハーマンがそれです。

1979年の米国経済は、70年代のオイルショックを経て二桁のインフレと不況が同時に起こるスタグフレーションに苦しんでいました。物価の上昇局面ではコモディティ価格が上昇しやすいのでコモディティ株のハンディ&ハーマンが投資対象になったのだと考えられます。

しかし、バークシャー・ハザウェイがハンディ&ハーマンのようなコモディティ株を中心にしたポートフォリオを構築するようなことはなく、相変わらず自身の大好きなメディア株に重点を置いた投資をしていたので、市場平均を下回りました。

バフェットが時流に乗った投資をしない理由は、お気に入りのガイコやワシントンポストを売却した資金でコモディティ株に投資して儲かったとしても、再びガイコとワシントンポスト買おうとしても割安な価格で取得できる保証がないからです。加えて、最初にガイコとワシントンポストを売却するときに税金を支払わされ、さらにコモディティ株を売却する際にまたしても税金を支払うことになるのでコストが相当かかるかるのです。

そのため、バフェットは短期的なパフォーマンスの悪化が予想できたとしても、それは無視して、自分が熟知していて将来に渡って自信の持てる優良企業にどっしりと長期投資するべきだと考えているわけです。

個人投資家のなかには長期投資を前提に優良株に投資しておきながら、ちょっとしたことで売却したり、他の銘柄の方がパフォーマンスが良いからという理由で安易に手放してしまっている投資家が少なくありません。だけどそういうダサい投資スタイルからそろそろ卒業して、バフェットを見習って将来の見通しに自信の持てる優良株に長期投資した方が賢明だと思いますよ。

グッドラック。

(参考文献:バフェット・コード

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