バフェット太郎です。

長期投資家は、できるだけシンプルでわかりやすく、安定したキャッシュフローが見込めるビジネスにのみ投資した方が良いです。なぜなら複雑でわかりにくいビジネスは投資していても自信が持てず、業績が少し傾いたりネガティブなニュースが広まると、たちまちのうちに後悔して売りに出してしまいたい衝動に駆られるからです。

また、長期で保有していれば、いずれの時期に愚かな社長が経営の舵を取ることだってあると思います。長期投資家とは、そうした時でも配当再投資をしていかなければならないので、ビジネスそのものが信用に足るものでなければならないのです。

例えば、ジェレミー・シーゲル著『株式投資の未来』によれば、1957年から2003年にかけてコカ・コーラ株に投資し配当再投資した場合の年率トータルリターンは16.02%とS&P500指数の10.85%を大幅に上回るものでした。これだけを見れば「優良株に投資すればいいだけで簡単だ」と思うかもしれませんが、誰もがコカ・コーラ株を長期保有できなかったのにはそれなりのワケがあるのです。

1962年、コカ・コーラ社の社長に就任し、1971年からは会長職にあったポール・オースティン氏はコカ・コーラ社を多角化という誤った道へと導きました。浄水事業やエビの養殖など利益率の低い事業にばかり投資し、ついにはワイナリーも買収しました。アルコール事業への参入は株主から強く反対されたものの、オースティン社長は巨額の広告キャンペーンを行うなど資本の無駄遣いばかりしていたのです。

さらにオースティンの妻ジーンは、芝生が汚くなるという理由で、昼休みに従業員が会社敷地内の公園に立ち入ることを禁じました。これに社員の士気は著しく低下したため、1980年、コカ・コーラ社の長老で、取締役会の財務委員会の委員長だったロバート・ウッドラフはオースティンを辞任させ、キューバ生まれキューバ育ちのロベルト・ゴイズエタ氏が社長に就任しました。以降、ゴイズエタ社長は高い利益率を誇る飲料ビジネスに特化し、業績を急拡大させていきました。

このようにどんな優良株でも長期で保有していれば、少なからず内外に問題を抱えるものです。それでも事業そのものが信用できるかどうか、10年後も通用するビジネスなのかどうかを見極めなければなりません。

そこで、10年後も通用するビジネスかどうかを見極める方法として簡単なものがあります。それは10年前の自分自身の生活を思い出してみることです。10年前も今日も変わらず使っているモノやサービスは何ですか?ソフトドリンクや日用品、タバコ、医薬品、ハンバーガー、通信サービス、ガソリンなど、変わらず使い続けているブランド商品があるはずです。そしてそれは多分10年後も使い続けていると思いますよ。

グッドビジネスへの投資とは、事業そのものがシンプルでわかりやすいこと、そして消費者に馴染みのあるブランドで、将来に渡って安定したキャッシュフローが見込める事業へ投資することを意味するのです。

グッドラック。

(参考文献:『株で富を築くバフェットの法則 』『[新版]バフェットの投資原則 』『バフェット・コード 』)