バフェット太郎です。

世界が化石燃料社会からクリーンエネルギー社会へのシフトを目指し、原油価格が50ドルを割り込むなか、エクソン・モービル(XOM)をはじめとしたエネルギー株への投資に明るい未来はあるのでしょうか。バフェット太郎は「ある」と考えているのでポートフォリオの10%をXOMが占めています。

石油メジャー最大手のエクソン・モービル(XOM)の経営戦略企画部門の書庫には、1940年代ごろからの、エネルギー需要と石油価格についての20年予測が所蔵されています。予測はエコノミスト、アナリスト、XOMの幹部たちが、毎年経営委員会に対し予測を提出していました。

予測結果はどうだったかというと、1980年の時点で2000年のエネルギー需要の見通しを、わずか1%の誤差で正確に予想していました。一方で、石油価格の見通しについては大きく外していました。

XOMは1970年代のオイルショックを踏まえた予想をしたため価格トレンドが高くなりすぎていたのです。また、この失敗を分析した結果、二つの結論にたどり着きました。

一、新たな油田の発見を助ける技術革新をあまりにも軽視していたため。(これが世界的な供給を増やし価格を抑えていた)
二、地政学的な変化が石油価格に及ぼす影響が非常に大きかったため。(そのため需要と供給の均衡を頼りにした価格予測は現実的ではない)

こうした結果を踏まえて、XOMは短期の価格は予測できないとし、価格予測をやめました。一方でエネルギー需要の見通しについてはほぼ正確に予測することができるということがわかりました。

さて、XOMが2005年に完成させた2030年予測によれば、世界のエネルギー需要は2030年までに35%成長し、そのうち石油と液化ガスについては22%伸びます。加えて、エネルギー消費量は日量2億4500万バレル(2005年)から1億800万バレル増の3億5300万バレル(2030年)に増加するとのこと。

自然エネルギーなどのクリーンエネルギーの未来はまだ遠く、エネルギーに乏しい国々では、産業化が進むにつれ、化石燃料にますます依存するようになります。一方で米国や欧州の石油消費量は、ハイブリッド車の普及により横ばいか、もしくは減少すると見られているものの、中国をはじめとしたアジア経済の成長に伴いガソリン需要は増加するので、結局それが相殺すると予測されています。

また、政治家がたびたび演説で「中東の石油依存から脱し、風力発電所を建設すべきだ」と主張していますが、そもそも米国が一日に消費する2000万バレルのうち1500万バレルが輸送用燃料で、残りの5000万バレルのほとんどがプラスチック製造などの産業用で、発電にはほとんど使われていません。そのため、風力発電所を建設したところで電気自動車が急速に普及しなければ、どれだけ発電所だけを建設したとしても無意味で、米国が消費する石油の輸入量には影響しないのです。

では、急速に電気自動車が普及するかと言えばその可能性は低いです。なぜなら、誰もが簡単に自動車を買い替えられるわけではないし、そもそも中古ガソリン車が余ることで値崩れが起きれば当然買い手は増えるからです。

従って、2030年は石油と液化ガスの消費量が現在よりも増加しているはずなので、価格の予測は難しいものの、エネルギー株の未来は明るいと考えられます。ただし、短期的にはシェールオイルの台頭により生産量が著しく増加しているため、短期的な見通しは不透明です。
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チャートはエクソン・モービル(XOM)の40年チャートです。上は株価、下はRSI(株価が買われすぎか売られすぎかを示す指標)です。

さて、過去を振り返ると、40年間のうち7回だけRSIが50ptを割り込みました。そしてその時こそ底値のサインになっていることに気づくと思います。つまり、過去の経験則に従えば2015年末につけた70ドルという株価が底値になっており、今後は上昇すると考えられます。

グッドラック。

(参考文献:『石油の帝国

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