バフェット太郎です。

投資の世界には、NYダウ株式市場の長期チャートを用いて、米国株式市場の暴落論を主張する残念な人がいます。
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チャートは1900-2016年までの116年チャートです。これにトレンドラインを引くと、NYダウが赤のラインから大きく上ブレしていることが確認することができます。

暴落論を主張する人達は、このように長期のトレンドラインを引いて「暴落するぞ!」と主張するわけです。しかし、このトレンドラインを理由に暴落論を主張するのは間違っています。なぜなら、株価がトレンドラインを大きく上ブレした主な要因は、米国株式市場が70年代に金本位制を廃止し、管理通貨制へ移行したためにインフレが進行したからです。

つまり、赤のラインを大きく上ブレている理由はインフレによるものだということです。従って、今後何十年に渡ってデフレが進行しない限り、株価が赤のラインまで暴落することはあり得ません。また、中央銀行が金利を0~0.25%まで引き下げたうえで、量的緩和策に踏み切れば、通貨の価値は下落し、人為的にインフレに誘導することができるので、米国経済が何十年もデフレに陥るということは考えにくいです。

また、長期のトレンドラインを理由に株を買ったり売ったりすることも間違っています。
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A、B、C、Dはそれぞれ「売りシグナル」を示しています。

トレンドラインに従った売買をした場合、1966年のA地点で株を手放し、オレンジのサポートラインで株を再び買います。ここまでは素晴らしいトレードができますが、次に株を手放すのは1986年です。この時、著名投資家のジム・ロジャーズ氏やマーク・ファーバー氏などが暴落が来ると予見していたのです。

結果、1987年にブラックマンデーが起き、本当に株式市場が大暴落してしまいました。では、投資家は1986年に株を手放して正解だったのでしょうか?チャートを眺めると、ブラックマンデー後株価は急速に値を戻し、あっという間に強気相場に入ってしまいました。つまり、B地点の1986年で株を手放してしまった投資家は、その後得られたであろう莫大なリターンを指を咥えて眺めていたということになります。

彼らは一体どんな気持ちで株価の上昇を眺めていたのでしょうか。赤のラインから大きく上ブレした株価を見て、「暴落が来る暴落が来る暴落が来る」と呪文のように唱えていたかもしれません。

さて、現在新しいトレンドラインを形成しているのが確認できます。それが青の線で引いたトレンドラインです。このトレンドラインによれば、株価はレジスタンス(上値抵抗線)を超えており、すでに売りシグナルが発生しています。

最近では著名投資家のジョージ・ソロス氏が株式市場の暴落を予見するなど、将来に悲観的な考えを示しています。しかし、歴史を振り返れば、例えソロスの予言が的中したとしても、1987年のブラックマンデー後のように、急速に値を戻すかもしれないのです。そうであるならば、わざわざ株を手放す意味はありません。

こうした歴史は投資家に二つのことを教えてくれています。一つは誰もが短期的な株価予想ができないこと。もう一つは株を長期で買い持ちし、配当を再投資することで資産を最大化できるということです。

グッドラック。


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