バフェット太郎です。

イエレンFRB(米連邦準備制度理事会)議長は講演で、「経済危機による損失の修復を図るには高圧経済政策が唯一の方策になり得る」との考え方を示しました。

そもそも高圧経済とは、供給よりも需要が大きく、投資が活発化してさらに需要が高まる経済のことを指します。短期的に経済成長が勢いを増せば、企業の設備投資が増加するだけでなく、職探しを諦めていたり、やむを得ずパートタイムで仕事をしている人たちはフルタイムで働くチャンスが増えます。そうして労働力や国民所得が拡大すれば、成長見通しは上向き、企業が研究開発に積極的に乗り出すだけでなく、個人の起業も増加しやすいです。

つまり、イエレン議長は、米国景気が過熱状態になっても、直ちに利上げをするのではなく、緩やかに利上げをしていくことで、米国経済を拡大させていくシナリオを思い描いているというわけです。


この講演で金融政策の直接的な言及はありませんでしたが、ニューヨーク連銀のダドリー総裁やボストン地区連銀のローゼングレン総裁など、複数のFRB高官がタカ派的な考え方を示しています。

ダドリー総裁はウォールストリートジャーナルのインタビューで、「経済がFRBの予想通りに進展するならば、政策金利の引き上げは今年だと見込んでいる」と述べました。また、ローゼングレン総裁はCNBCのインタビューで、市場が12月利上げを予想しているのは「かなり適切だ」と述べました。適切な利上げ時期を逃せば、利上げを急ぐ結果となり、過去の経験則に従えば、回復が短期に終わる恐れがあるからです。

FRB高官の意見は多少の相違はあれど、概ね一致しており、経済指標が大ゴケしない限り、12月13・14日の日程で開催されるFOMC(公開市場委員会)で利上げに踏み切るはずです。

ただし、FOMC後のイエレン議長の記者会見で「利上げのペースはかなり緩やかなものになる」といった趣旨の発言とセットであることが予想されるため、利上げが株式市場に与える影響は限定的だと思います。加えて、市場が12月の利上げをすでに織り込みつつあることも、バフェット太郎が相場は混乱しないだろうと考える理由です。

日本の米国株投資家のなかには利上げを恐れて相場から一旦降りてしまった人もいますが、円高による買い場を逃してしまっただけかもしれませんね。

著名投資家ウォーレン・バフェットは過去に、「たとえ政策金利がどうなるかを事前に知ることができたとしても、それが投資戦略に影響を与えることはない」と語っています。また、投資の世界ではタイミング投資がリターンに与える影響はほとんど無いということがわかっているため、利上げを恐れて相場から降りたり、戻ったりしても、無駄な手数料と税金を支払っているだけだということに早く気づいた方がいいですよ。

グッドラック。