バフェット太郎です。

英大手のたばこ会社、ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BAT)が米二位のレイノルズ・アメリカン(RAI)に対し、買収提案をしたと発表しました。

BATは10年以上も前からずっとRAIの株式を42%分を保有しているのですが、今回、未保有分の58%を取得することで完全子会社化するというわけです。この合併案件は、独占禁止法上の問題もないため、速やかに進むだろうと予想されています。

また、今回の合併が承認されれれば、売上高は約300億ドルになると予想され、フィリップ・モリス・インターナショナル(PM)の268億ドルを抜いて世界最大のたばこ会社になる見込みです。

BATのRAI買収目的は、利益率の高い米国市場で電子タバコなどの新分野を強化することに加えて、タバコの消費が急速に伸びている新興国市場でのシェアを拡大することが狙いです。
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RAIの株価は前日比+14.01%高と急騰しました。

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タバコ産業は、先進国に限らず世界的に衰退しているのですが、中国やインドネシアなど一部の新興国では成長が加速しています。また、参入障壁が高く、利益率も高い一方で、設備投資がほとんどかからないことから、典型的な「おいしいビジネス」と言えます。そしてその「おいしさ」は今までもこれからも変わらないです。

また、バフェット太郎はこれからのタバコ産業は買収合併による業界再編が加速していくだろうと考えています。

歴史を振り返れば、1960年代以降、タバコ会社は多角化を加速させてきました。日用品や食品、アルコール、化粧品、ペットフードなど多岐にわたって企業買収を繰り返していたわけです。この買収の背景には、何もバカな経営者が思い付きだけで多角化を目指したわけではなく、「タバコってもしかして癌と関係ある?」ということが次第にわかってきたことが挙げられます。

1953年、スローン・ケタリング研究所の調査員が、タバコの煙からとった「タール」をマウスの背中に塗ると癌が誘発されることを発見し、以降、「タバコ喫煙と癌」との関係性を指摘する、多数の医学的報告書が相次いで発表されたのです。

そのため、当時の経営者たちは将来のタバコ事業に悲観的になり、急いでタバコ事業に代わる収益の柱を探す旅に出たわけです。そこで、タバコと同じように、製品の機能や品質にそれほど大差がなく、商品のブランド力が勝敗を決定し、包装して小売店に届けるだけの事業を選んで買収していったのです。

タバコ事業で稼いだ莫大なキャッシュフローで次々に企業を買収し、事業をテコ入れするために広告宣伝費に莫大な資金を投入したりもしましたが、結局ほとんどうまくいきませんでした。2000年頃までにはタバコ以外の事業を売却、またはスピンオフ(分離独立)して、再びタバコ事業に専念することになりました。これは60年代以降に起きたタバコによる訴訟問題がほとんど終盤を迎えたからです。

さて、訴訟問題からひとまず解放されたタバコ産業のこれからの行方ですが、再び多角化経営を目指すなんてことはしません。また、紙巻きたばこの新商品を新たに開発するなんてこともしません。これはコストが掛かるだけでなく、失敗するリスクも大きいため、他社のブランドを買収してしまった方が手間もコストもかかららず簡単だからです。

そのため、タバコ会社に残された戦略は、先進国市場を狙って電子タバコの研究・開発を引き続きしていくこと。そして新興国市場は紙巻タバコのシェア拡大のために同業を買収し続けることです。

バフェット太郎が保有しているフィリップ・モリス・インターナショナル(PM)とアルトリア・グループ(MO)は、もともとフィリップ・モリスという一つの会社でしたが、もう一度合併して、世界のタバコ会社を次々と買収していくと思います。

グッドラック。


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