バフェット太郎です。

【1971年~2016年:米10年債利回り】
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2000年、米10年債利回りの下落と共に「ITバブル崩壊」が米国経済を襲いました。ITバブル崩壊の背景には、IT(情報技術)の発達と通信関連の規制緩和がありました。

1996年に連邦通信法が改正され、参入障壁が低くなったことで新規参入が容易になり、ITを駆使した新しいサービスが次々と生まれたのです。人々はこうしたITがもたらす世の中の変化を「IT革命」と呼び、世界中でインターネットの利用者が増えました。

検索エンジンやポータルサイトは、新聞や雑誌、テレビやラジオなどから企業の広告を奪い、Eコマース企業は小売業者から顧客を奪いました。このようにITを駆使した新しいインターネット・ビジネスは、サプライチェーン・マネジメントの改善で景気循環がなくなると言われ、これを「ニューエコノミー」と呼びました。つまり、「ITさえあれば景気拡大は永遠に続く」とされていたのです。

1999年末になると、ニューエコノミーに属するIT企業の成長に対してさらに期待が高まり、S&P500指数のPERが25倍だったのに対して、ナスダック総合指数のPERは70倍を超える水準まで上昇しました。また、99年当時の経済状況は、97年のアジア通貨危機以降、下落傾向にあった消費者物価指数が上昇に転じました。また、FRB(米連邦準備制度理事会)はアジア通貨危機を受けて98年に三度の利下げを実施しましたが、消費者物価指数の上昇と景気過熱を理由に、99年に利上げに転じました。

2000年1月の講演で、当時のグリーンスパンFRB議長は「10年後に振り返ればバブルかもしれない」とバブルの可能性を危惧していました。結果、ナスダック総合指数は2000年3月の5048ptから2002年に1114ptと78%以上も暴落しました。

★★★

「ITバブル崩壊」を振り返ると、当時は規制緩和による景気刺激策、政策金利と長期金利、そして物価の上昇に加えて、イケてる銘柄のPERが高騰したことなどがありました。

翻って現在の状況を眺めると、トランプ次期大統領がドッド・フランク法の撤廃を公約に掲げており、金融規制の緩和をしようとしています。また、物価と長期金利が上昇しつつあり、政策金利は12月に引き上げられる見込みです。さらにイケてる銘柄として昨年注目を集めた「FANG(牙)」銘柄のPERは、フェイスブック(FB)46倍、アマゾン・ドット・コム(AMZN)169倍、ネットフリックス(NFLX)310倍、アルファベット(GOOGL)28倍と、あらゆる状況がITバブル崩壊のそれに共通しています。

バフェット太郎は直ちに米国経済がリセッションに陥るとは思っていませんが、米10年債利回りが3%を超えてくるといよいよ危ないのかなと予想しています。

グッドラック。

(参考文献:『賢者の投資』)

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