バフェット太郎です。

米小売り最大手のウォルマート・ストアーズ(WMT)が第3四半期決算を発表しました。内容はまちまちでした。

EPSは予想0.96ドルに対して、結果0.98ドルと予想を上回りました。

売上高は予想1186億9000万ドルに対して、結果1182億ドルと予想を下回りました。これは日用品やヘルスケア商品が牽引したものの、食品価格の低下で食品部門はほぼ横ばいだったためです。

既存店売上高は会社予想1~1.5%増に対して、結果1.2%増と予想レンジに一致し、9四半期連続で拡大しました。ちなみに第2四半期は1.6%増でした。

来店客数は0.7%増でした。

客単価は0.5%増でした。

ネット通販売上高は21%増と第2四半期の11.8%増から一段と加速しました。

2017年1月期のEPSは従来予想4.15~4.35ドルに対して、4.20~4.35ドルと下限が引き上がりました。

★★★

決算内容を見ると、WMTの店舗経営は好調で、注目されていたネット通販売上高も21%増となり、既存店売上高を0.5%を押し上げるなど「過去最大の寄与」となりました。

WMTは前期110億ドルの設備投資に対して、今期も110億ドル規模の設備投資をしていますが、その内訳は大きく変わってきています。これまで出店投資に充てられていた資金が改装費とEコマースに充てられるようになったのです。これは、オムニチャネル化(シームレス・ショッピング)を進めるためです。

そもそもオムニチャネル化とは、実店舗とネット通販の融合であり、シームレス・ショッピングとは、パソコンやスマホからウォルマート・コムで購入した商品を、実店舗で受け取れるサービスのことです。顧客は来店するとネットで購入した商品だけでなく、食品なども同時に買ってくれるため、客単価が増加しやすいです。

また、ウォルマート・コムで生鮮食品も注文でき、店舗で車から降りることなく積み荷してくれる「グローサリー・ピックアップ」というサービスもあり、今年末までに600店舗で展開することを目標にしています。

このようにWMTは、リアル(実店舗)とネット(Eコマース)が継ぎ目なく溶け合い、融合し、一つの新しい小売店に進化するために積極的に設備投資することで既存店売上高を増加させています。しかし店舗改装やEコマースへの投資は利益が圧迫する要因になるため投資家から好まれる戦略ではありません。そのため決算発表を受けて株価は急落しました。
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WMTの週足チャートです。株価は一時-4%強急落するも強気の上昇トレンドチャネルのサポートラインに支えられています。

WMTの設備投資は短期的に見れば株価の上昇を押さえますが、中・長期的に見れば正しい戦略であるため、配当再投資を実践する投資家は、そのまま買い持ちしていて問題ないです。

グッドラック。