バフェット太郎です。

2007年、NYダウ株式市場は1万4000ドルと史上最高値をつけたものの、09年2月には7000ドル(-50%)と大暴落しました。その後はゼロ金利政策の下、株価はグングン上昇し、現在、NYダウは連日史上最高値圏で推移し、いよいよ1万9000ドルを突破するかというところまで接近しています。(追記:11月23日の終値は1万9023ドルと1万9000ドルの大台を突破しました)

株価の下落局面で米国の優良株を買い、現在まで買い持ちしていれば投資金額の二倍以上のリターンを獲得できた計算になりますが、実際はそんなに簡単ではありません。

NYダウが底値の7000ドルから反発して1万2000ドルと回復した2012年、市場参加者たちは依然として悲観的で、「数年後NYダウは2万ドルになる」と言えば笑われていたのです。とてもじゃないけれど「買い持ち」なんてしてたら08年の金融危機同様、多額の含み損を抱えると考えられていたのです。

ウォールストリート・ジャーナル』によれば、バーンスタイン・ウェルス・マネジメントのセス・マスターズCIO(最高投資責任者)が2012年の時点で、「2020年までにダウは2万ドルになる」と予想していましたが、誰も彼の話を信じませんでした。

市場参加者たちは前年の2011年、米国債が「AAA」から「AA+」格下げされると、金融危機が再来すると考え株を投げ売りし、NYダウは1万2800ドルから1万0400ドルと急落しました。有事の金も1オンス1900ドルと史上最高値をつけるなど、とても強気にはなれるような状況ではなかったのです。

2016年になって振り返ってみれば、「優良株を買い持ちしていれば…」と当たり前のことを口にできますが、実際の市場予測は簡単ではありません。予想は大きく外して笑いものにされることも多いのです。

2006年、米国経済が住宅バブルで沸くなか、ハリー・デント氏は『バブル再来 』で「ダウは4万ドルになる」と主張しましたが、結果1万4000ドル(2007)から7000ドル(2009)と大暴落しました。さらに2010年には『最悪期まであと2年! 次なる大恐慌―人口トレンドが教える消費崩壊のシナリオ 』において、デント氏は「2012年に株価は大暴落する」と主張しました。しかし結果は1万ドル(2010)から1万3000ドル(2012)と30%上昇し、またしても笑い者になったのです。

さらに、1999年、ITバブルのピークにエコノミストのジェームス・グラスマン氏とケビン・ハセット氏が「ダウは3万6000ドルになる」と予想しましたが、結果1万ドル(1999)から7500ドル(2002)とー25%下落し笑い者になりました。

このように、当時を振り返れば、将来の予想がいかに難しいかがわかります。従って、ほとんどの投資家にとって将来を予想することは無意味だと言えるのです。そんな高いハードルを飛び越えるよりも、低すぎるくらいのハードルを見つけて跨いだほうがずっといいというわけです。

例えば、EUが崩壊しようとも、南米諸国がデフォルト連鎖に陥ろうとも、中国の不動産バブルがはじけようとも、世界中の人々がコカ・コーラを飲むのをケチるとは考えられないし、洗濯洗剤や食器洗剤、あるいは歯みがき粉の使用量が大きく減るわけではありません。また、携帯電話を使わなくなることもなければ、クスリを飲むのを止めるわけにもいきません。さらにスーパーマーケットで食料品を買わなくなることもありません。

株式投資とはこうした予想可能な将来に賭けていくだけでいいのです。間違っても、EUや南米などの未来を予想してそれに賭けるようなことをしないことです。そのような投資は投機と言って、小さな成功を収めたところで最終的には大きく負けるのがオチです。

優良株に投資し、配当を再投資して、買い持ちするという当たり前のことを続けることは、みんなが思ってるほど簡単なことではありません。もし心配なら「ニュースを見ない、新聞を読まない」など情報と距離を置くことも一考ですよ。

グッドラック。

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