バフェット太郎です。

先週末の原油先物市場は前日比-3.96%安の1バレル46.06ドルと急落しました。これは減産合意が難航するとみたファンドが原油のポジションを解消しているためです。

バフェット太郎はOPEC(石油油種国機構)が減産で最終合意すると考えていて、サプライズ合意を受けて原油価格は急騰すると予想しています。
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まず、過去の原油相場を振り返ると、8月に原油価格は1バレル40ドルを割り込みました。これはOPEC(石油油種国機構)の7月の原油生産量が過去最高を記録したためです。背景には30ドルを割り込んだ原油価格が50ドルまで反発して、これまで生産を抑制していたOPEC加盟各国が慌てて増産したためです。しかし、その後は「OPEC加盟各国は増産を反省して生産調整に動くだろう」との期待が高まり大きく反発しました。

9月28日のアルジェリアのOPEC会合では、増産凍結で合意することが期待されていましたが、予想外に減産の基本合意が発表されました。マーケットはサプライズ合意を好感して原油価格は急騰しました。

とは言え、減産合意と言っても基本合意でしかなく「最終合意」は11月30日のOPEC総会に持ち越しで、市場参加者たちも、本当に減産で最終合意できるのかということについてあまり期待していません。その証拠にファンドは原油のポジションを解消しており、建玉が10月末の66.2万枚から現在36.5万枚と半減しており、原油価格も52ドルから43ドルと急落しました。

しかし、11月に米大統領選挙でドナルド・トランプ氏が勝利すると、地政学的リスクが高まるとの懸念から原油価格が上昇しました。

さて、なぜOPECは減産で最終合意するのかと言えば、OPECのリーダーであるサウジアラビアが本気で最終合意に向けて動いているからです。
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グラフはサウジアラビアの財政収支です。このグラフを眺めると、2014年以降財政収支が大幅に悪化していることがわかります。これは2014年末からの原油価格低迷だけが理由ではなくて、約一年半前から隣国のイエメンに対して空爆を繰り返し行っており、軍事費が増大しているのも要因のひとつです。

また、サウジアラビアは国営石油会社のサウジアラムコのIPOを2017~18年頃に予定しています。サウジアラムコの時価総額は2兆ドルとも言われており、時価総額が10%上昇するだけで2兆2000億ドル、20%上昇するだけで2兆4000億ドルになります。

サウジアラビアは毎年1000億ドルもの赤字を出しているわけですが、それなら原油価格を上昇させてサウジアラムコの時価総額を10%でも20%でも上昇させた方が賢いということになります。さらにサウジアラビアは債券を発行することで100万バレルを削減できる余力を持っています。

こうしたサウジアラビアの危機感だけでなく、11月の原油価格低迷もOPEC加盟国に対して減産合意を促す大きな要因になったと思います。

まとめると、サウジアラビアは起債することで100万バレル削減できる余力があることと、減産して原油価格を上昇させた方がサウジアラビアにとって得であることから、減産で最終合意に至ると思います。また、サプライズ合意となればファンド勢はもう一度原油のポジションを持たなければならなくなるので原油価格は1バレル60ドルを目指して急騰すると思います。

グッドラック。