バフェット太郎です。

TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)において、ベトナムが最も得をするわけですが、これは94年のNAFTA(北米自由貿易機協定)発行でメキシコ株がブームになったのと同じ理由です。

そもそもNAFTAとは米国、カナダ、メキシコの三ヵ国の間で、貿易と投資の障壁をなくすことを目的として作られた協定で、一部の品目で関税が即時撤廃されました。また、当時米国の金利が低かったこともあり、米国企業はメキシコに工場を移転し、投資家は積極的に株や債券を買い漁ったため、メキシコ株は93年から94年にかけて二倍近くまで上昇しました。

しかし、その後米国金利が上昇したためにメキシコ投資の魅力が低下し、投機マネーが米国に還流しました。結果、ドル買いペソ売りに拍車がかかり、メキシコ中央銀行はペソを買い支えるため、外貨準備を取り崩してドル買い介入を続けましたものの奏功せず、メキシコ通貨危機に発展しました。

さて、TPPで最も得をすると言われているベトナムですが、94年のメキシコ通貨危機の二の舞になるんじゃないかと心配もされています。

今月、FRB(米連邦準備制度理事会)は一年ぶりとなる利上げを発表し、さらに来年3回の利上げを予想していると発表しました。ベトナムの通貨政策はドルペッグ制(米ドルと連動させる制度)であるため、米国が金利を引き上げたらベトナムも利上げに踏み切らざるを得ません。しかし、利上げとは本来、過熱気味の景気を抑え込む行為に他ならないので、景気回復がままならない状態のベトナムで利上げに踏み切れば、ベトナム経済は必然的に停滞します。

そのため利上げができない場合は、ベトナムドンを切り下げるしか道はありませんが、ベトナムドンの切り下げは輸入価格の上昇でインフレ圧力が強くなり、政治不安が高まります。また、低金利で調達したドル建て債務が増加し、政府や企業の返済負担が大きくなります。

つまり、ベトナムはメキシコの二の舞になる可能性があるというわけです。

とはいえ、最近のベトナムは外貨準備高を大幅に積み増しているため、メキシコの二の舞にはならないとの楽観的な意見も聞かれます。

ベトナム経済は非効率な国営企業の存在が大きく、人材や資本が非効率に使われています。また、多くの新興国と同様に公務員の腐敗・汚職が蔓延しています。これは株式市場にとって足枷になりますが、別の言い方をすれば「伸びしろがある」と言えます。

ベトナムは長期的に見れば高い成長が期待できますが、ボラティリティ(変動率)は高く、不確実性も高いため、大きなポジションを取るのは止めておいた方がいいでしょう。ポートフォリオの一部にベトナム株を組み入れるなら、全体の10%未満までが賢明です。

グッドラック。
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