バフェット太郎です。

メキシコの金融市場は今、ボコボコに売られています。

メキシコ株ETFのiシェアーズMSCIメキシコ・キャプトETF(EWW)は2013年の高値からー44.47%暴落、メキシコペソも対ドルでー43.92%暴落しています。

【iシェアーズMSCIメキシコ・キャプトETF:EWW】
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【メキシコペソ/ドル】
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これはFRB(米連邦準備制度理事会)による利上げだけでなく、ドナルド・トランプ次期大統領による保護主義的な通商政策が懸念されて、メキシコの金融市場から投資資金が逃避しているためです。

FRBが利上げをすれば、低金利のドルを調達してきたメキシコ政府や企業は金利上昇と為替の両面で債務負担が膨張するため、企業の倒産連鎖に拍車がかかる可能性が高いです。

そのためメキシコ中央銀行はペソの下落を抑えるため、為替介入を実施。先週だけでも20億ドルものペソ買いドル売りを試みましたがペソ安に歯止めがかかっていません。とは言え、メキシコの外貨準備高は2014年末1957億ドル、2015年末1776億ドル、現在1740億ドルと下落傾向ではあるけれど十分な蓄えがあるので、債務不履行に陥る心配は今のところなさそうです。

2016年12月フィッチ・レーティングスはメキシコ国債の長期格付けを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げました。これはトランプ次期大統領が公約通りNAFTA(北米自由貿易協定)の再交渉に踏み切れば、メキシコの成長モデルが崩壊しかねず、不確実性が高まるためです。

メキシコ国債の格付けが悪くなれば、投資家の信頼感が損なわれ、ますますメキシコから投資資金が流出します。投資資金が流出すればドル高メキシコ安になり、メキシコ企業や政府の債務負担が膨張し、さらに見通しが悪くなるという悪循環に陥っています。また、メキシコペソ安が進めばメキシコの輸出競争力が強まり、いずれメキシコ経済は回復するのではと楽観的になる投資家もいますが、トランプ次期大統領が貿易条件の見直しに応じなければメキシコからの輸入品に35%の関税を課すと公言しているため、通貨安による恩恵を関税が相殺しかねません。そうした中で、わざわざメキシコ株や債券に投資しようとする人はおらず、メキシコ株は当面投資できる環境にはありません。

メキシコをはじめとした新興国株に投資する人の中には、新興国経済は長期的にみれば拡大するから長期で保有すればいつか儲かると考える投資家もいますが、ハッキリ言ってそれは間違っています。新興国は度々デフォルトしてきたし、それはこれからも変わりません。

例えばメキシコのビール会社はメキシコ人に販売し、メキシコペソを稼いでいるので、メキシコペソが暴落する中ではドル建ての株式価値は値下がりしてしまいます。また、メキシコブランドの自動車や家電製品をほとんどの人が欲しがらないことからもわかるように、メキシコがドルを稼ぐ手段というのは工場の下請けか資源を売るほか道はないのです。

従って、未だ新興国株に投資してあとは気絶していれいいとか生ぬるいこと言ってる人は後で後悔することになりますよ。また、ETF信者は新興国株ETFを分散目的で買ったりしていますが、これは分散させることでリスクをマイルドにするためであって、パフォーマンスを上げるためではありません。

当然まともなビジネスがなかったり、横領や汚職が蔓延する新興国株ETFをポートフォリオに長く組み入れていれば、S&P500ETF一本に長期投資した場合と比べてリターンが低くなるので、それだけは覚悟しておいてください。

グッドラック。
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