バフェット太郎です。

ドナルド・トランプ氏が第45代米大統領に就任しました。トランプ大統領は就任演説で、失業率が4.7%と労働市場が完全雇用に近づきつつある中、「国民の仕事は失われ、工場がなくなりました」と発言するなど、事実に反する演説が今日も続きました。

米国民の高学歴化が進む中、誰も工場で働きたいとは思ってないはずなのですが、それでも低学歴の国民が経済成長から取り残されたのも事実で、そうした層の票を拾うことで大統領選挙に勝てると踏んだトランプ陣営はマーケティング戦略が誰よりも上手だったのだろうと思います。

新政権の基本政策では、TPP(環太平洋連携協定)からの離脱を表明しました。TPPは米国が批准しなければ発行できない仕組みになっているので、これで協定の目途が立たなくなりました。日本政府は引き続き米国に批准を働きかけるとのことですが、先行き見通しは暗いです。また、NAFTA(北米自由貿易協定)も再交渉を求めており、カナダとメキシコが応じなければ離脱する意向を示しました。

さらに、不公正貿易に厳格な措置をとるとともに、今後10年間で2500万人の雇用創出、4%のGDP成長率の達成を目標に掲げ、環境・エネルギー分野では温暖化対策を撤廃し、シェールオイル・ガスの増産を目指しています。

トランプ大統領は「米国第一」主義を宣言し、「保護(貿易)こそが素晴らしい繁栄と強さをもたらす」とし、国民は米国製品を購入するよう呼びかけました。

さて、トランプ新政権が進める保護貿易をするとどうなるかと言うと、国内でブラック企業が増え、メキシコなどの新興国はより貧しくなります。トランプ新政権はメキシコへの工場移転を引き留め、国内で生産するように促していますが、これをやると国内で雇用は創出できるかもしれませんが、人件費が高いため製品価格が値上がりしてしまいます。一方でメキシコは仕事がなくなりますからより一層貧しくなります。

製品価格が値上がりすれば買い手は減ってしまうので国内の企業間で値下げ競争が始まります。そこで値下げ手段としてほとんどの企業が取り入れるのは、労働者の賃下げと長時間労働です。そうすることで製品価格を引き下げることができます。

始めのうちは例え長時間労働を強いられても、仕事がないよりはマシですから喜んで働きますが、しばらくすると満足できなくなり、長時間労働に不満を持つようになり労働問題に発展します。また、そうした中でメキシコは経済成長に取り残され、失業率が悪化し政治不安に発展します。

つまり、短期的には米国は雇用の拡大を受けて経済成長するものの、早晩行き詰まることが予想されます。また、政治不安が高まる中でメキシコなどの新興国からはますますドルが流出し、ドル高が予想されます。

従って、投資家たちは2018年末頃までは株高ドル高の恩恵を享受できるかもしれませんが、その後の世界同時不況に備えて、レバレッジをかけるような複雑な取引は控えた方が良さそうです。

グッドラック。
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