バフェット太郎です。

3月17日のNYダウ株式市場は、前日ー19.93ドル(ー0.10%)安の2万0914.62ドルと下落して取引を終えました。下落した主な要因は、15日のFOMC(連邦公開市場委員会)で、FRB(米連邦準備制度理事会)は予想通りの0.25%の利上げを決定したものの、「今後の利上げペースが緩やかになる」とされたことが今日になっても続き、金融株が軒並み下落したためです。

JPモルガン・チェース(JPM)はー1.05%安、ゴールドマンサックス(GS)ー1.72%安、シティ・グループ(C)ー1.28%安、バンク・オブ・アメリカ(BAC)ー1.43%安、ウェルズ・ファーゴ(WFC)ー1.10%安でした。

ダウ平均は15日の利上げ決定直後に大きく上昇し、16日、17日はその終値圏で推移しています。

さて、そもそも政策金利の引き上げは、株安、ドル高、債券利回り上昇となるのがセオリーです。しかし、実際に起こっていることは株高、ドル安、債券利回りの低下です。これは、何も過去の経験則に反しているとか、セオリーを無視しているというわけではなくて、利上げが市場に影響を与えるまでタイムラグが発生するからです。

【ドル円とFFレート:1988~2017】
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(参考:Board of Governors of the Federal Reserve System

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チャートは1988年~2017年2月までのドル円とFFレート(政策金利)を表しています。

数字とアルファベットがゴチャゴチャしていますが、数字はそれぞれのボトムを表していて、アルファベットはそれぞれのピークを表しています。

例えば①を見ると、1988年4月にFFレートが上昇すると、半年後の10月にドル円がボトムをつけて上昇を始めたのが確認できます。②では、93年12月頃からFFレートが上昇すると、一年四カ月後の95年4月頃にドル円はボトムをつけて上昇を始めました。

また、Aを見ると、89年5月にFFレートが引き下げられ始めると、90年の4月頃にドル円がピークをつけて下落を始めます。このように、FFレートが為替相場に影響を与えるまでタイムラグが発生して、ドル円の先行指標になっていることが確認できます。

さて、⑤の2015年12月にFRBが9年ぶりの利上げに踏み切って以降、ドル円がボトムをつけて上昇トレンドに入ったことがわかります。A、B、C、Dの過去の経験則に従えば、ドル円がピークをつけるのはFFレートが下落して数カ月後ですから、現在のドル安は短期的な調整局面にすぎないことがわかります。

また、FRBが年3回の利上げを予想し、18年も年3回の利上げを予想していることから、利上げペースは緩やかになるものの、依然として金利の正常化にはほど遠く、FFレートのピークがまだ先にあることがわかります。従って、ドル円のピークもずっと先にあるというわけです。

米国株投資家はドル円の下落に慌てる必要はないし、長期投資家は自信を持ってコツコツと買い増して大丈夫です。

グッドラック。

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