バフェット太郎です。

投資の世界には「天才」とか「カリスマ」と呼ばれる投資家がたくさんいる。

サラリーマンの生涯年収が2億~3億円と言われているなか、彼らはたった100万円の手元資金を、わずか数年で10~100億円まで増やします。

彼らの企業分析力はゴールドマン・サックスのアナリストたちなんかよりもよっぽど鋭くて正確だ。だから彼らの分析力をマネたり、時には議論することで、自分も優れた企業分析力を身につけて、市場を出し抜けるように努力しなければならない。もしこのように考えている人がいたら、もう少し運の影響力を認識した方がいいと思いますよ。

この世には将来を見通す水晶玉は存在しません。自分自身に起こり得る未来さえわからない人が、どうして他人が経営する企業の未来だけは見通すことができるのでしょうか。何か特別な株の見分け方があるのでしょうか。

「天才」とか「カリスマ」と呼ばれる投資家たちは、大抵の場合「狙い通り」と言います。

でも、彼らの天才的な運用成績を見ると、直近の市場サイクルに最もうまく乗れただけのようにも見えます。その証拠に、ある時点から突然資産の増加率が鈍化、あるいはマイナスに転じるからです。

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投資の世界はよくコイントス大会に例えられたりします。

例えば1億2000万人の日本国民が、それぞれ100円を賭けて毎朝一回、コイントスをします。コインの裏表を当てた者が、外した者から100ずつ徴収し、翌朝、またコイントスを行います。

これを繰り返すと、10日目に10回連続して当てたものが約11万7000人となり、それぞれ10万円獲得することになります。

多くの人は10万円を手にしても謙虚に振る舞おうとしますが、ついつい自慢してしまう人もいます。

さらにコイントス大会を10日間続けると、20回連続で当てた者が114人残り、1億円手にします。

すると多くの人たちはただ自慢するだけでは事足りず、「集中すると少し先の未来が見えるようになる」とか、「コインを投げる人の運勢を占えばわかる」とか、どれほど自分が努力し、成功したかということを自慢気に話すようになります。

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このように、投資の世界も同じようにランダム性が投資成績を大きく左右します。だからこそ、今までうまくいっていた投資戦略がある日突然通用しなくなり、パフォーマンスが鈍化し、大損して退場したりするのです。

投資の世界は、運がいいだけの奴が「天才」とか「カリスマ」に見えてしまうので、あまり他人の企業分析を鵜呑みにしたり、議論したりしても良い結果には結びつきませんよ。

グッドラック。

(参考文献:まぐれ―投資家はなぜ、運を実力と勘違いするのか

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