バフェット太郎です。

経済学と心理学を融合させた行動経済学という学問では、投資家が心理的な過ちを犯すことについて研究されています。

行動経済学のひとつに「親近性バイアス」というものがあって、これは営業マンが毎日営業先に出向くことで契約を取りやすくなることを「親近性バイアスによる効果」なんて言ったりします。また、投資の世界では、投資家は全体像よりも最近のパフォーマンスを好む傾向があると指摘する時に使ったりします。

例えば、アマゾン・ドット・コム(AMZN)はクラウド事業が好調なことを背景に業績が好転し、株価はわずか二年半で3倍にもなりました。

【アマゾン・ドット・コム(AMZN):週足】
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アマゾン(AMZN)は成長投資優先で先端技術に積極的に投資することで有名です。ネット小売り事業に至ってはライバルを寄せ付けないためにわざと赤字経営を貫き、シェアを拡大させてきました。また、クラウド事業への先行投資が功を奏し今では収益柱になっており、先日の決算発表では投資家の予想を上回る利益を出しました。

アマゾン(AMZN)は未熟な市場に先行投資し、成長・成熟する中で利益を稼ぐことを得意としています。しかし、これは見通しを誤れば黒字はお預けとなり、いつ黒字を出せるかの見通しが立たずに不透明感が高まることも意味し、その時、投資家はジェフ・ベゾスの手腕を信じる他ないのです。

ちなみに、下のチャートが黒字がおあずけ状態になっていた時期を含めたアマゾン(AMZN)の全体像(20年チャート)です。

【アマゾン・ドット・コム(AMZN):20年チャート】
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アマゾン(AMZN)株は過去8年間で26倍にもなりましたが、その前の8年間では三度の大暴落を経験しています。これはITバブルの崩壊やリーマンショックの影響も大きいですが、利益がお預けになっているのも要因の一つです。

株価が上昇している時というのは、誰もがアマゾン(AMZN)の将来見通しに強気になっていて、クラウド事業を収益柱に利益成長が永遠に続くと錯覚しがちです。

しかし、アマゾン(AMZN)の過去20年間チャートという全体像を眺めれば、アマゾン(AMZN)の成長投資優先で先端技術に積極的に投資する姿勢が、いかにリスク(ボラティリティ=変動率)の高い投資であるかがわかると思います。

仮に見通しを誤った場合、あるいは見通しの不確実性が高まった時、投資家ができることはジェフ・ベゾスを信じることだけです。ここでも行動経済学が役に立つのですが、投資家は損失に対して利益の二倍敏感に反応すると言われています。

従って、アマゾン(AMZN)の将来性を信じて長期投資している投資家は、来たるべき四度目の大暴落に備えて、強い信念と覚悟を持つ必要がありそうです。

グッドラック。

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