バフェット太郎です。

一カ月にも満たない間に原油先物価格は高値の53.76ドルから一時43.76ドル(ー18.6%安)と大幅に値下がりしました。

【原油先物価格(WTIC):日足】
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これは米シェール企業の掘削リグ稼働数が増加していることが背景にあります。
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(出所:日本経済新聞

米石油サービス大手のベーカー・ヒューズが発表した米石油リグ稼数は、前週末比6基増の703基となり16週連続で増加しました。700基を超えるのは2015年4月以来約2年ぶりのことで、原油相場の回復がシェール企業の掘削活動に追い風となりました。

シェールオイルを掘削しているのは何も中堅のエネルギー企業だけというわけではありません。投資力のある石油メジャーもシェールオイルの掘削活動を強化しており、シェブロン(CVX)はパーミアン地区での生産量を日量15万バレルと33%増加し、18年末までにリグ稼働数を現在の12基から20基に増やす方針です。

上の図を眺めると、米石油リグの稼働数が上昇に転じてから米原油生産が上昇するまで数カ月のタイムラグがあることが確認できると思います。つまり、今リグ稼働数が増えているということは、米原油生産量は今よりずっと増えて、相場の先安観を根強くさせます。

米エネルギー情報局(EIA)によれば、2018年の10ー12月期に米原油生産は日量1012万バレル(現在929万バレル)まで増えると予想しています。

ちなみに、米国の原油生産量は日量140万バレル増となっており、これは昨年11月末にOPEC(石油輸出国機構)が8年ぶりの協調減産で合意した目標量の日量120万バレル減を相殺するだけの量になっています。

サウジアラビアのファリハ・エネルギー相は協調減産を延長させるとの見通しを示しており、ファリハ・エネルギー相は、「減産は今年下半期も延長されると確信しており、さらに伸びる可能性もある」としていますが、OPECの減産効果に米国のシェールオイル企業がタダ乗りするだけなので、原油需要が大きく伸びない限り、原油価格が大きく上昇することはなさそうです。

【エネルギー・セレクト・セクターSPDRファンド(XLE):日足】
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エネルギーセクターのETFは弱気の下降トレンドチャネルを形成しており、レジスタンスを突破できるかが注目されています。

【エクソン・モービル(XOM):25年チャート】
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エクソン・モービル(XOM)の長期チャートです。は著名投資家ウォーレン・バフェット氏がエクソン株を全株売却した時期です。

緑のトレンドチャネルを眺めると、レジスタンスを超えて割高になっている局面もあれば、それを下回り割安になっている局面もあります。現在の水準はその割安な局面であり、長期的にみれば買い増す時期だと思います。

【エクソン・モービル(XOM):日足】
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エクソン・モービル(XOM)の日足チャートです。原油価格が値下がりしているのにも関わらず、株価は堅調に推移しており80ドル台がサポートラインになっていることがわかります。現在80ー84ドルのレンジ相場で84ドルのレジスタンス(上値抵抗線)を突破できるかが注目されます。

エネルギー株は短期的な相場変動や需給の問題で振り回されがちですが、世界中で走っている自動車がガソリン車で、多くの人たちが電気自動車に買い替えることはないし、仮に先進国で電気自動車の買い替えが活発化したとしても、ガソリン車の中古市場が活発化するためガソリン需要はなかなかなくなりません。


そのため、これからもエネルギー株は安定した収益が期待できるので、投資家は割安になったエネルギー株を買い、高くなった利回りを原資に配当再投資を繰り返すだけでお金持ちになることができますよ。

グッドラック。

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