バフェット太郎です。

5月31日のNYダウ株式市場は、前日比-20.82ドル(-0.10%)安の2万1008.65ドルと小幅下げて取引を終えました。金融株の下落がマーケットの重しとなりました。

金融株が下落した主な要因は、米投資銀行大手JPモルガン・チェース(JPM)のマリアン・レークCFO(最高財務責任者)が、第2四半期のトレーディング収入が現時点で前年同期比15%減ったと明らかにしたためです。

また、米銀大手のバンク・オブ・アメリカ(BAC)のブライアン・モイニハンCEOも、第2四半期のトレーディング収入が前年同期比10~12%減るとの見通しを明らかにしました。

これを受けて、米銀大手のモルガン・スタンレー(MS)のジェームズ・ゴーマンCEOは、モルガン・スタンレーも同じようなトレーディング収入の減少を予想しているとし、「JPモルガンとバンク・オブ・アメリカの予想は現実を反映しているし、我々の間に大きな違いはなく、同じ顧客でなくとも、我々は全て似たような顧客を抱えている」と発言しました。

JPモルガン・チェース(JPM)は前日比-2.09%安、バンク・オブ・アメリカ(BAC)は同-1.86%安、モルガン・スタンレー(MS)は同-1.28%安、ゴールドマン・サックス(GS)は同-3.28%安、ウェルズ・ファーゴ(WFC)は同-1.96%安と金融株が軒並み下落しました。

さて、モルガン・スタンレー(MS)のジェームズ・ゴーマンCEOが言うように、ビジネスモデルに大きな違いがなく、似たような顧客を抱えている場合、業績も株価も同じ方向に進む傾向があります。そのため、個別銘柄に分散投資している投資家は、同じセクター内に分散投資するよりも、セクターを散らして分散投資した方が、より高い分散効果が期待できることがわかります。

一方で、セクターを分散させず、特定のセクターに集中投資した方が報われる場合もあります。
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チャートはS&P500指数とJPモルガン・チェース(JPM)など金融株5銘柄の過去五年のリターンを表しています。

市場平均を下回ったのはウェルズ・ファーゴ(WFC)の一銘柄のみで、その他4銘柄はS&P500指数を大幅に上回っていることがわかります。つまり、自信のあるセクターへ集中投資した方が報われた例です。

しかし、当然ですが集中投資は諸刃の剣です。
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こちらのチャートは期間を10年に延ばしたものです。

JPモルガン・チェース(JPM)以外の4銘柄が市場平均を大幅にアンダーパフォームしていることから、特定のセクターへの集中投資はタイミングを間違うと痛い目に合うことがわかります。

現在、市場を眺めるとハイテク株が好調であることから、ハイテク株中心で運用している投資家のパフォーマンスはかなり良いです。しかし、人気化した銘柄が今後も市場平均を上回り続けられるとは考えにくく、投資したタイミング次第では、将来のパフォーマンスに失望するかもしれません。

グッドラック。

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