バフェット太郎です。

株式市場が史上最高値圏にある中で、投資家が楽観的になれないのにはワケがあります。

昨日のエントリーで書いたように、過去の経験則に従えば、失業率がボトムをつけてから景気がピークアウトするまでの期間は平均すると9カ月であることから、一年以内に景気がピークアウトする可能性が高いからなのですが、その他にもワケがあります。

それは、「ISM製造業景況指数」の低下です。

そもそもISM製造業景況指数とは、全米の製造業の購買担当者にアンケート調査を実施し、新規受注や生産、雇用、入荷遅延比率、在庫状況等に答えてもらうことで、製造業の状況を把握するために役立てる指数です。

この指数が50を超えていれば製造業が拡大局面にあると考え、50を下回っていれば、製造業の業績は悪化していると考えられます。

また、過去の経験則に従えば、指数が50を下回れば景気後退入りする可能性が高まります。

【ISM製造業景況指数:(1948-2017)】
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(出所:ADVISOR PERSPECTIVES

縦のグレーのラインはリセッション(景気後退局面)を表しています。

黄色で塗られた数字がリセッションした時のISM製造業景況指数の数値です。過去11回のリセッション直前の数値は平均すると49.6でした。

緑のラインは58を示しています。過去の経験則に従えば、指数が58でピークアウトして、その後50を目指すことから、今後50のラインを割り込むかが試されます。

金融危機後の約9年間を振り返れば13年と16年の二回、50を下回る局面がありましたが、リセッションは回避されました。しかし、昨日のエントリーでも書きましたが、失業率が歴史的な低水準であることを加味すれば、今回は回避できないかもしれません。

【失業率:(1948-2017)】
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(出所:Financial Sense

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赤いドットが失業率で、青のラインが失業率の12カ月移動平均線です。

過去11回のリセッションを振り返ると、失業率の12カ月移動平均線が反転して、平均2カ月後にリセッション入りすることがわかっています。

現在、失業率の12カ月移動平均線はまだ反転していないものの、リセッションに先行して株価は下がり始めるものなので、6月以降リセッションを織り込み始めて株価は調整局面を迎えてしまうかもしれません。

【S&P500指数と失業率の推移(1948-2017)】
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8年にわたる強気相場もまもなく終焉を向かえる可能性が高いです。

個人投資家はリスクの取りすぎに注意してくださいね。

グッドラック。

(参考:『日経チャンネルマーケッツ』 『ウォールストリート・ジャーナル式 経済指標 読み方のルール

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