バフェット太郎です。

20日のNYダウ株式市場は前日比-61.85ドル(-0.29%)安の2万1467.14ドルと反落して取引を終えました。下落した主な要因は、小売株とエネルギー株が下げたためです。

この日、アマゾン・ドット・コム(AMZN)が新ファッションサービス「プライム・ワードローブ」を発表しました。これは有料プライム会員特典の一つで、利用者は購入前に試着し、割引価格で購入できるというサービスです。

アマゾン(AMZN)の脅威を懸念してアパレル株が売られ、アパレル株で構成されるS&Pスーパーコンポジット衣料小売り株指数は約3%下落しました。

また、供給過剰懸念から原油価格が前日比-2.07%安の43.51ドルに急落し、エネルギー株が売られたことも相場の重しとなりました。

【原油先物価格:週足】
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原油先物価格は供給過剰懸念がある中で、複数の国で増産の動きが見られることが懸念材料となりました。

このところ原油価格は40~50ドルのレンジで推移しています。背景にはシェール企業による増産とヘッジファンドの思惑が交錯していることが挙げられます。

米石油サービス大手ベーカーヒューズによれば、米石油リグ稼働数は22週連続で増加し、5月の2.4倍に拡大しました。

米シェール企業には高い投資利回りを求めた投資資金が流入しており、経営破綻した企業が投資で復活し、生産を再開する例も少なくないです。

また、シェール企業の採算コストは40ドル程度と言われており、この水準を下回ると生産がストップしてしまうため供給不足懸念から原油価格は上昇しやすいです。一方で60ドルを上回ると生産が加速してしまうため供給過剰懸念から原油価格は下落しやすいです。

そのため、原油相場は40~60ドルのレンジで行ったり来たりしているのでヘッジファンドがこのレンジ相場を利用して売ったり買ったりしています。

ヘッジファンドは原油価格が40ドルに近づけば大量の買い注文を出し、60ドルに近づけば大量の売り注文を出すのでレンジをさらに堅くしているのです。

しかし、レンジ相場がいつまで続くのかは誰にもわかりません。過去の経験則に従えば、市場参加者がこのレンジ相場に慣れてリスクに鈍感になったとき、突然一方向に突き抜けものです。

原油を取り巻く環境は日増しにリスクが高まっています。サウジアラビアなど湾岸諸国はカタールと断交し、イランでの同時多発テロは中東情勢を一層緊迫化させています。また、ベネズエラやリビアなど原油収入に頼る国は原油価格の低迷で財政収入が大幅に減少しており、デフォルトのリスクが高まっています。

このように供給不足と供給過剰に対する懸念が同時に高まっている今、投資家は過度なリスクを取りすぎに注意してください。