バフェット太郎です。

バフェット太郎は配当再投資戦略を実践していますが、こうした投資戦略は配当に税金がかかるからリターンが低くなるのでは?と懸念を示す人がいたり、課税されることを理由に配当再投資戦略はダメだ!と否定的な意見を示す人もいます。

確かに、日本の投資家が米国株に投資した場合、現地(米国)で10%、日本で20%の計30%が課税されます。(ただ、確定申告をすることで現地での課税は(全額ではないけれど5%くらいは)控除されるので、概ね計25%が課税されるものと考えていいと思います)。

さて、ジェレミー・シーゲル著『株式投資の未来~永続する会社が本当の利益をもたらす 』において、シーゲル氏は「配当を全額再投資したと仮定して…」とありますから、税金を無視したシミュレーションであることがわかります。とは言え、これは個別銘柄に限った計算方法ではなく、S&P500指数やセクター別のリターンを計測する際も同様に税金を無視して計算しているので、税金が考慮されていないからと言って、投資戦略の優劣が変わるわけではありません。

つまり、配当再投資戦略は配当が課税されるからと言ってS&P500指数よりパフォーマンスが劣るというわけではないのです。従って、本書が一貫して主張している「S&P500指数をアウトパフォームする投資戦略」が間違っているわけではありません。

バフェット太郎も、過去のトータルリターンを計測する際は同様に税金を無視して計算していますが、これは、S&P500指数と比較するために利用しているブラックロック社のサイトが税引き前で計算しているためです。


▮無配当グロース株への投資は報われるのか

さて、配当再投資戦略は何に投資しても課税されるので、無配当株や自社株買いで株主に還元するタイプの株式に投資するべきだとの意見もあります。確かにその通りです。

では、無配当株とは具体的にどういった銘柄でしょうか。例えば、超大型株を例に挙げれば、アマゾン・ドット・コム(AMZN)、アルファベット(GOOGL)、フェイスブック(FB)、バークシャー・ハサウェイ(BRK.B)などです。しかし、そもそもこれらの万年割高株が事前に市場平均を大幅にアウトパフォームすると予想できた投資家はほとんどいません。

アマゾン(AMZN)は万年赤字企業で、株価が半値になる大暴落を何度も繰り返してきましたし、フェイスブック(FB)も上場後、半値になっています。さらにアルファベット(GOOGL)は金融危機で株価が-63%も大暴落しました。当時、多くの投資家がFAAMG株を推奨していなかったことを考えれば、事前に爆騰銘柄を予想することは難しかったことがわかります。

さらに、これらの銘柄が将来配当を出さないと決まったわけではありません。バークシャー・ハサウェイ(BRK.B)はいずれ配当を出すことをバフェット氏が公言していますし、配当に否定的だったアップル(AAPL)も創業者スティーブ・ジョブズ氏の死後、配当を出しています。つまり、アマゾン(AMZN)やアルファベット(GOOGL)、フェイスブック(FB)が無配だからと言って、永久に無配だという保証はどこにもないのです。

それでも、アマゾン(AMZN)やアルファベット(GOOGL)、フェイスブック(FB)などの無配株に長期投資することでリターンが市場平均を上回るのなら、そのまま持ち続けても良いのでは?と多くの投資家は考えます。しかし、それを事前にわかる人は誰もいません。

先にも述べた通り、事前に市場平均をアウトパフォームすることがわかっているなら、誰もが同様の銘柄に投資します。しかし、FAAMG株のようにブームになってから投資をすれば、結果的に割高な株を掴まされることになり、長期的なパフォーマンスは市場平気に対してアンダーパフォームしやすくなります。

ちなみに、今はハイテク市場が寡占市場となりつつあり、将来に渡って莫大なリターンが期待できるからこそFAAMG株がブームになり、パフォーマンスが高いだけであって、当局が「独占禁止法に抵触するから解体すべき」となれば、当初の予定が大きく変わってしまいます。

その時、高すぎる期待に支えられていた高PER株は音を立てるように崩れてきます。とは言え、過去の石油企業解体のようにFAAMG株が同じように解体できるわけではありませんが。


▮配当か自社株買いか

配当再投資戦略よりも、自社株買いを通じて積極的に還元する企業に投資すべきとの意見もあります。これもその通りです。しかし、自社株買いは配当と違い経営陣にとって続けるインセンティブがほとんどありません。これは株主が自社株買いより配当を重視するためです。

配当を減配する経営陣は経営者失格の烙印が押されてしまいますが、自社株買いをしなくても誰も責めたりしないのです。そのため、将来に渡って自社株買いが実施されることがわからないので、配当株に投資した方が確実性が高いです。

もちろん、配当を永久に減配しないことが保証された銘柄などありませんから、配当株が絶対的に正しいというわけではありません。

▮配当株の魅力

バークシャー・ハサウェイ(BRK.B)へ投資しても、配当が得られません。これは資産を最大化するメリットは大きいものの、株を手放さない限りお金を使うことができないことを意味します。(売却益は20%課税されます)。

ぼくたちは人的資本を労働市場に投下して、そこから利潤を得ているわけですが、誰もが順風満帆なサラリーマン人生を送れるわけではありません。不況や業績悪化の煽りを受けてボーナスがカットされる人もいれば、リストラに遭う人もいるかもしれません。地方に転勤させられるなど島流しにあったり、納得のいかない人事に腹を立てて、自らの意思で会社を辞めたけれど、想うような転職ができなかったり。あるいは、家族の介護が必要になり、仕事を辞めざるを得なくなったり、事故や介護、子どもの留学費用など、想定外の出費が発生したり。

このような不確実性の中で、給与とは別の収入源があることは、働く人たちにとって精神的なメリットが大きいです。とは言え、数千円~数万円の配当では精神的な満足が得られず、年を取ってからお金持ちになっても意味がないと考えるなら、配当再投資戦略は正しい投資戦略とは言えません。

そういう投資家はグロース株に投資したり、中・小型株を売買することで積極的にリスクを取った方が最適かもしれません。とは言え、そうした投資戦略で誰もが成功できるわけではないことを考えると、特別な才能やスキル、あるいは「運」と呼ばれる偶然の要素が必要となるのかもしれませんね。

もちろん、これらの要素を全て兼ね備えているなら誰止めたりはしませんし、是非ブログやツイッターを利用して多くの投資家のために情報発信してください。ただし、特別な才能やスキルがあるのにもかかわらず、「運」に見放されただけで大損するならあまりにもかわいそうなので、その時はちゃんと笑ってあげますね。

グッドラック。

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