バフェット太郎です。

クソダサい投資家ほど、「何もしない」ことができずに「何か」をしてしまうものです。結果、史上最高値を更新する中で、株式市場のバリュエーションを割高と判断して株を売ったりします。

しかし、効率的市場仮説に従えば、投資家が市場を出し抜くことは不可能に近いため、個人投資家は個別銘柄を頻繁に売買するよりも、S&P500ETFを買い持ちするだけで良いと言われているので、タイミングを見計らって売買することは間違っています。

そもそも効率的市場仮説とは、市場はあらゆる情報を瞬時に正確に織り込むため、投資家がマーケットを出し抜くことは不可能で、銘柄選定やタイミングを見計らった売買をするよりも市場平均に連動するS&P500ETFに投資し買い待ちした方が良いとする考え方です。

とは言え、株式市場が常に完全に効率的なのでしょうか。08年3月から09年3月にかけて、わずか一年間で株式市場が約50%も暴落したことを考えれば、どちらかの価格が間違っているか、あるいはどちらも間違っていると言えます。

金融危機後、ジョージ・ソロス氏は「08年の暴落によって効率的市場仮説に対する信用は完全に打ち砕かれた」とし、ソシエテ・ジェネラル社のストラテジストであるジェームズ・モンティエもフィナンシャル・タイムズ紙に寄稿して「効率的市場仮説はガラクタだ。直ちにゴミ箱行きだ」と述べました。

こうしたことから、株式市場が常に完全に効率的であるわけではないことがわかります。しかし、効率的市場仮説が常に正しいわけではないからと言って、それに勝る投資戦略があるわけではありません。
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例えば、00年に『根拠なき熱狂』でドット・コム・バブル崩壊を予言したロバート・シラー教授は、高PERと配当利回りの低さを根拠にして株式市場の暴落を予言していました。ただ、これと同じことは92年にも起こっており、シラー教授は92年、「米国株式市場はこの先、長期にわたって平均リターンはゼロ内外にとどまるだろう」と主張していました。しかし、92年から2013年までの平均トータルリターンは9%で、これは米国株式市場の長期的な平均値とほぼ同水準だったのです。

また、96年には元FRB理事長のアラン・グリーンスパン氏がスピーチで、「米国株式市場は根拠なき熱狂に包まれている」としました。90年10月2500ドルだったダウ平均が、わずか三年後の93年12月に6500ドルと2.6倍も上昇したことを考えれば、こうした発言が出るのも理解できますが、その後2000年にかけてダウ平均が1万2000ドル近くまで上昇し、2013年12月までのS&P500インデックスファンドの年平均リターンはドット・コム・バブルと金融危機があったのにも関わらず約7.5%になるなど、長期的に強い上昇を見せました。

つまり、株式市場のピークにタイミング良く株を売ることなんてほとんど不可能なので、効率的市場仮説に従って、無駄な売買を控えた方が良いというわけです。

とは言え、あなたが世界中の市場参加者よりもずっと賢くて天才的な相場観があれば、投資の荒波もきっと乗り越えられると思いますよ。

グッドラック。

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