バフェット太郎です。

ウォール・ストリート・ジャーナルによると、米大手ヘッジファンドのエリオット・マネジメント創業者ポール・シンガー氏は投資家向けの書簡に、「パッシブ投資には資本主義を破滅させる危険がある」と警告したとのこと。

これは、アクティブファンドが時間や費用などコストをかけて適正な企業価値を算出したり利益配分や経営陣の説明責任を追及しているのに対して、インデックスファンドはこれにタダ乗りしているだけだからです。

従って、インデックスファンドは初期段階では賢明なアイディアでしたが、多くの投資家たちがインデックスファンドだけに投資するようになれば、誰も積極的にコストをかけて適正な企業価値を算出しようとしなくなるため不正会計の温床にもなりやすく、必ずしも賢明なアイディアとは言えなくなるのです。

また、莫大な投資マネーがインデックスファンドに流入した場合、時価総額の大きい超大型株の株価ほど上昇しやすく、時価総額の小さい銘柄ほど保有比率が低下します。そのため、中・小型株に投資しているアクティブファンドの収益機会の好機が生まれやすくなります。

さらに、最近は企業による積極的な自社株買いに加えて株式分割の減少が株式市場の流動性を低下させているため、多くの銘柄は買い圧力が高まると株価も急騰しやすくなります。

とは言え、今のところは投資家が心配するような問題は起きていません。アップル(AAPL)やボーイング(BA)、マクドナルド(MCD)など一部の銘柄を市場を牽引しているのに対して、複合企業のゼネラル・エレクトリック(GE)は直近の高値から-20.78%と弱気相場を迎えています。

【ゼネラル・エレクトリック:GE】
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ゼネラル・エレクトリック(GE)株は過去二回(01年ドット・コム・バブルと08年の金融危機)200日移動平均線を割り込み、その後大暴落しているので、今回は三回目の大暴落となるのではと懸念されています。

また、ダウ平均が史上最高値圏で推移する中、米国経済の先行指標として注目されやすいダウ輸送株20種指数が一時ー6%超急落していることから、米国景気の先行き見通しに対して警告を意味しているのかもしれません。

そう考えると、パッシブ投資が人気化しているとは言え、依然として適正な企業価値算出の機能が市場に働いていると言えます。別の言い方をすれば、先行指標となっているダウ輸送株20種が下落していることを考えれば、値上がりしているダウ平均との乖離はやがて解消される道筋を進むと考えれ、株価は一時的な調整局面を迎える可能性が高まっているというわけです。

グッドラック。

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