バフェット太郎です。

米ネット通販最大手のアマゾン・ドット・コム(AMZN)の躍進で米小売業界は苦境に追い込まれていますが、低価格のファッションブランドには少しずつ改善の兆候が見られつつあります。

先日発表されたギャップ(GPS)の第2四半期決算は、EPSが予想0.52ドルに対して結果0.58ドルと予想を上回りました。また、売上高も予想37億7000万ドルに対して結果38億ドルと予想を上回りました。

ギャップ(GPS)の業績が好調だった主な要因は、バリューブランドの「オールドネイビー」の既存店売上高がネット通販を含めて5%増と好調だったためです。一方で旗艦ブランドの「ギャップ」と高価格帯の「バナナリパブリック」はそれぞれ1%減と5%減と落ち込み、価格帯が成否を分けました。

また、オフプライスと呼ばれるディスカウントチェーンで、売れ残りのブランド品や処分品を買い付け、安く売るというビジネスモデルで拡大してきたロス・ストアーズ(ROST)の第2四半期決算は、EPSが予想0.77ドルに対して結果0.82ドルと予想を上回りました。また、売上高も予想33億7000万ドルに対して結果34億3000万ドルと予想を上回りました。

ロス・ストアーズ(ROST)の既存店売上高は前年同期比4%増と好調で、ギャップ(GPS)同様、低価格品が想定以上に売れました。

アマゾン・ドット・コム(AMZN)が伝統的な小売業者から顧客を奪う傾向が強まっていたので、多くの投資家たちは顧客はネットで買い物するようになったと考えていましたが、依然として大勢の顧客たちが実店舗で「お値打ち品」を探していることがわかりました。
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しかし、低価格帯ブランドが好調な一方、高価格帯ブランドは苦戦しています。

エル・ブランズ(LB)が展開する下着の主力ブランド「ビクトリア・シークレット」は予想以上に販売が落ち込んでいます。これは顧客がより安価なブランドに傾斜しているためで、高価格帯の「ビクトリア・シークレット」は敬遠されているのです。

エル・ブランズ(LB)が先週発表した第2四半期決算は、EPSが予想0.44ドルに対して結果0.48ドルと予想を上回り、売上高は予想27億6000万ドルに対して結果27億6000万ドルと予想に一致したものの、第3四半期決算のガイダンスが従来予想0.36ドルに対して、新ガイダンス0.25~0.30ドル。通期EPSは従来予想3.25ドルに対して、新ガイダンス3.00~3.20ドルと下方修正されたため株価は急落しました。

【エル・ブランズ:LB】
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ダウ平均が史上最高値圏で推移する中で、エル・ブランズ(LB)は16年の高値88ドルから現在36ドルと約59%暴落しています。また、配当利回りは6.61%ですが、これは2012年以降、特別配当が定例化しているためです。そのため業績が改善しなければ減配は必至で、配当利回り6.61%は見せかけの数字になる可能性があるので注意してください。

米小売業界は明暗がハッキリと別れているので銘柄選びは慎重になって過度な集中投資はやめてください。

グッドラック。

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