バフェット太郎です。

先日、米下院のライアン議長がCNNのインタビューに対して、「レパトリ減税について共和党議員の間で合意が形成されているため、オバマケア(医療保険制度改革)代替法案よりも通過が容易だ」と発言しました。

そもそもレパトリ減税とは、米国企業が内部留保として国外に眠らせてある余剰資金を国内に還流させる際に課す税率を減税することです。レパトリ減税が実施されると、国外から国内に資金が還流されるため、設備投資や研究開発などの経済活動が活発になり、雇用も拡大します。完全雇用に近づきつつある今、さらに労働市場がひっ迫すれば賃金に上昇圧力がかかるので好景気を後押しします。また、大量のドル買い需要が発生するのでドル高になりやすいです。

過去、05年のブッシュ政権でレパトリ減税が一年間限定で実施されましたが、この時、ドルは1ドル100円から120円へ大きく上昇しました。また、円安を背景に日本株も大きく上昇しました。

当時、国外にあったとされた5000億ドル規模の内部留保のうち、約7割となる3620億ドルが税率5.25%で国内に還流しました。今回は国外に2兆5000億ドルもの内部留保が眠っているとされていて、このうち7割が還流したとすると、1兆7500億ドルものドル買い需要が発生することになります。今回の税率は8.75~10%程度になると予想されています。

ちなみに、2兆5000億ドルの内部留保のうち35%に当たる8800億ドルをわずか8社が保有しています。

【米国企業オフショア資金保有額ランキング】
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アップル(AAPL)は2149億ドル(約23兆6000億円)、ファイザー(PFE)は1935億ドル(20兆1000億ドル)と、米主要企業は莫大な内部留保を国外に眠らせています。

ただし、企業は莫大な規模の内部留保を国内に還流させても、設備投資や研究開発費ばかりにお金を使うわけではなく、そのほとんどを自社株買いや配当など投資家還元策に使います。

そこで内部留保を時価総額で割った比率を求めると、ファイザー(PFE)が98.1%、IBMが51.2%、ゼネラル・エレクトリック(GE)が49.2%となります。つまり、比率の高い企業ほどレパトリ減税による株主還元策の効果が期待できるので、アップルやマイクロソフト、アルファベットなどのFAAMG株より、ファイザーやIBM、ゼネラル・エレクトリックなどの不人気老舗企業の方がレパトリ減税の恩恵を享受しやすいと言えます。

【04年:ドル円チャート】
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チャートは前回のレパトリ減税が成立した年(04年)のドル円チャートです。4月から10月の成立にかけてレンジ幅が次第に縮小し、成立後ドルは暴落しました。これは企業が三か月後のレパトリ減税実施後に内部留保を国内に還流した方が「お得」と考えたためで、ドル買い需要が急速に冷え込んだことで起こりました。

【05円:ドル円チャート】
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レパトリ減税が実施されるとドルは最大で20%も上昇しました。

過去の経験則に従えば、今年レパトリ減税成立すれば、ドルは暴落することがわかります。しかし、翌年は12月にかけて莫大なドル買い需要が発生してドルが大暴騰するので、円をドルに換えるなら17年12月がいいかもしれませんね。

グッドラック。

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