バフェット太郎です。

ハリケーン「ハービー」がテキサス州南部に直撃したことを受けて、ヒューストンやメキシコ湾岸の製油所が操業停止となったことから生産量が減少するのではとの懸念が高まり、NY原油先物相場は前日比-2.72%安の46.57ドルと急落しました。

「ハービー」の影響を受けて、米石油大手のエクソン・モービル(XOM)は米国で二番目に大きく、ヒューストンン港の運河、ヒューストンンシップチャネルに位置し、原油処理能力が日量56万バレルにも上るベイタウン製油所の閉鎖を発表しました。

また、英蘭系石油大手のロイヤル・ダッチ・シェルもテキサス州ディアパークにある製油所の停止を発表しました。こちらの原油処理能力は日量32万5000バレルです。

「ハービー」に伴う影響はエネルギー株に留まらず、損害保険株に波及しました。洪水被害に関連した保険申請が増加している中で、損害保険大手のトラベラーズ・カンパニーズ(TRV)は-2.56%安と急落しました。

保険リサーチグループの調査によれば、今回の洪水被害は2005年のハリケーン「カトリーナ」による被害に並ぶ規模になるとの見通しです。「カトリーナ」が引き起こした洪水では、ルイジアナ州、ミシシッピ州での保険申請額は150億ドルを超えました。

一方で家の修理需要が高まるとの予想から、ホームセンター最大手のホームデポ(HD)は+1.16%高と上昇しました。

ハリケーン「ハービー」の影響がどこまで拡大するかなお不透明な中で、リスク回避する投資家も多く、投資資金が株式市場から金市場に流入しました。

【金価格:$GOLD】
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金価格はこれまでのレジスタンス(上値抵抗線)1300ドルを上にブレイクアウトしています。

【ヴァンエック金鉱株ETF:GDX】
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チャートはヴァンエック金鉱株ETFの日足チャートです。金価格の上昇に伴い、金鉱株も大きく上昇しました。

「ハービー」や北朝鮮を巡る地政学的なリスクの高まりを受けて、投資家たちは金に注目していますが、だからと言って、出遅れ感の強い金鉱株がこのまま上昇し続けるとは限りません。なぜなら、過去の経験則に従えば、金鉱株は金価格より政策金利の影響を受けやすいからです。(金価格が上昇する中で金鉱株が下落した時代もあります)。

これまで金鉱株は金利が上がると下落し、金利が下がると上昇するという逆相関のパターンを示してきました。そのため、これまで金鉱株が売られていた理由とは金価格が低迷していたからとの理由だけでなく、金利が上昇することが懸念されていたためです。

しかし、世界の主要通貨に対してドルが下がる(ドルの下落は金融緩和を意味しています)など利上げの追い風が吹いている中で、FRBのジャネット・イエレン議長が先日の年次経済シンポジウムの講演で、金利政策に関して一切言及しなかたことは、利上げが難しいことを示唆しています。

そのため、金利が上がらないから金鉱株が上昇しやすいという下地があって、今回、地政学的リスク等の高まりと金価格の上昇などの材料も絡み、金鉱株に追い風が吹いているのだと思います。

別の言い方をすれば、金利政策に関する言及がなかったことが杞憂で、FRBによる追加の利上げが進むのであれば、地政学的リスク等の高まりを巡って金価格が上昇し続けたからと言って、必ずしも金鉱株が上昇し続けるというわけではないということです。

そのため、意気揚々と金鉱株に手を出せば痛い目に遭うかもしれませんよ。

グッドラック。

(関連記事:『金鉱株と政策金利の関係』『金価格と政策金利の関係』)

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