バフェット太郎(@buffett_taro)です。

「個別銘柄をバイ&ホールドする」と言うと、決まってこう警告する人がいます。「その銘柄がリーマン・ブラザーズのように経営破綻したら株は紙屑になるからバイ&ホールドはやめた方がいい」と。

このアドバイスは一見すると正しいように思えますが、よくよく考えてみると間違っていることがわかります。なぜなら、彼らは「分母を無視」することで、めったに起きない出来事を過大評価しているからです。

ファスト&スロー(下) あなたの意思はどのように決まるか? 』よれば、2001年12月から2004年9月にかけて、自爆テロは23回あり、合計で236名の犠牲者が出たとのこと。そのため、多くの市民はできるだけバスに乗らずにタクシーや自家用車に乗り、やむを得ずバスに乗る時でも、不安そうに近くの乗客に目を走らせ、怪しげな荷物を抱えていないか、妙に膨らんだ服装をしていないかチェックしていたそうです。

しかし、そもそもイスラエルのバスの乗客数が一日当たり130万人にのぼることを考えれば、自動車事故で死亡する確率よりテロ被害に遭う確率の方がずっと低いことは明らかなので、バスを敬遠するのは間違っていることがわかります。

これと同じことは米国でも起こっていて、9.11同時多発テロ事件以降、米国人が飛行機を敬遠したことで自動車事故が多発しました。これもイスラエル市民と同様「分母を無視」したために起きた悲劇です。

このように、人はめったに起きない出来事を過大評価する傾向があることがわかっています。

さて、投資の世界でもこれと同じことが起きています。それは「大企業も破綻する」というめったに起きない出来事を過大評価することで間違った判断を下すことです。

例えば2000年以降、米国で起きた大企業の経営破綻を振り返ると、エンロン(2001)、ワールドコム(2002)、デルタ航空(2005)、ノースウエスト航空(2005)、リーマン・ブラザーズ(2008)、ゼネラル・モーターズ(2009)、クライスラー(2009)、イーストマン・コダック(2012)などの大企業が破綻しています。

これらの銘柄群だけを眺めると、大企業への長期投資は安心できないと思うかもしれませんが、経営破綻した銘柄の多くは金融株や資本財株など、レバレッジを掛けたビジネスモデルや業績が景気に左右されやすい企業ばかりです。

別の言い方をすれば、ビジネスモデルがレバレッジを掛ける必要がなかったり、業績が景気に左右されにくい大型ディフェンシブ銘柄は、買収・合併などで上場廃止する場合はあっても破綻する可能性はほとんどないのです。

そのため、個別銘柄に永久保有することが特別リスクの高い危険な投資スタイルというわけではなくて、ディフェンシブ銘柄を中心とした保守的な運用を心掛ければ、バイ&ホールドを過度に恐れる必要はないのです。

グッドラック。

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