バフェット太郎(@buffett_taro)です。

ウォールストリート・ジャーナルによれば、2017年以降、新興国に投資資金が急速に流入しているとのこと。このままのペースで投資資金が新興国に流入すれば通年で1兆ドルを超え、3年ぶりの高水準に達する見込みです。

IIF(国際金融協会)によれば、海外から新興国への投資資金流入額は今年1兆1000億ドル、来年は1兆2100億ドルが流入する見込みです。地政学的リスクが高まる中で投資資金が流入している理由は、米国の資産市場に割高感が見られ期待利回りが低下していることに加えて、新興国経済のファンダメンタルズの改善が確認されつつあり、今後も高い経済成長が期待できるからです。

【海外(新興国除く)から新興国への投資資金流入額】
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海外から新興国への資金流入額は2007年まで急速に拡大していました。また、08年の金融危機の影響を受けて投資資金の流入が一時的に減速する場面もありましたが、10年になると持ち直して14年までの五年間1兆ドルを超えて堅調に推移しました。

ところが、15年になるとFRB(米連邦準備制度理事会)による政策金利の引き上げが警戒されたことで新興国株が急速に売り込まれました。これは米国の金利が上がれば為替はドル高新興国通貨安方向に動き、ドル建て債務が膨張する新興国企業が相次いで破綻するのではと恐れられたためです。

しかし、金利の上昇局面では、投資家はより高い利回りを求める傾向があるため、04年から07年の利上げ局面同様、15年12月の利上げ以降、新興国に投資資金が大量に流入するようになりました。

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S&P500指数:+11.35%
MSCI新興国株指数:+26.74%

結果、MSCI・エマージング・マーケットETF(EEM)の年初来リターンは26.74%と、S&P500指数の11.35%を大きく上回りました。

IMF(国際通貨基金)は新興国全体の経済成長率を今年4.5%になると見込んでおり、先進国の二倍以上の成長率になると予想しています。また、IMFはとりわけ中国の資源需要が旺盛であることを理由に、同国の経済成長のペースが新興国に波及効果をもたらすとしています。

また、IIF(国際金融協会)は新興国通貨安を追い風に輸出企業による企業収益も改善しており、向こう一年で20%増加すると予想しています。

一方で多くの投資家は、今後のFRBによる利上げが新興国経済にもたらす影響をネガティブに捉えています。これは先にも述べたように米国金利の上昇がドル高につながりやすく、新興国の債務膨張とドル建ての輸入コストが膨らみインフレを加速しやすくなるためです。そのため、一般的には利上げは新興国株にマイナスの影響を与えると考えられています。

しかし、歴史を振り返れば、利上げが新興国に必ずしもマイナスの影響を与えたわけではありません。04年以降の利上げ局面では新興国に大量のドルが流入し、新興国の資産市場はバブルに沸きました。これは世界の金融市場の中心地である米国に大量のドルがジャブジャブに溢れる中、さらに高い利回りを求めた結果、リスクの高い新興国の資産市場に投資資金が流れるのは必然だったと言えます。

機関投資家たちは、ライバルに顧客を取られないためにも、より高いリターンを求めるのは当たり前です。仮に安全運転を優先にして低リスク低リターンに甘んじていれば顧客にそっぽを向かれて競争社会の中で静かに淘汰されるだけです。

すると、好況と熱気に沸く最後の市場に立っているのは、法定速度を無視して猛スピードで走ってるスピード狂だけです。つまり、待ってる未来は大惨事だということです。

とはいえ、金利は依然として低水準であることから、新興国株の上昇はまだまだ続きますし、その後の大惨事はずっと後の話です。

グッドラック。

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