バフェット太郎(@buffett_taro)です。

株式市場の長い歴史を振り返れば、長期的にみれば米国株はアジア株や欧州株をアウトパフォームしてきました。これは米国の企業が長年、配当や自社株買いを通じて積極的に株主還元してきたからです。そのため、これからも米国株はアジア株や欧州株をアウトパフォームし続けることが期待できます。

とはいえ、米国株がアジア株や欧州株を常にアウトパフォームするわけではありません。景気循環の中で、アジア株や欧州株が米国株をアウトパフォームすることは十分予想されます。

ブルームバーグによれば、欧州最大の保険会社アリアンツ・グローバル・インベスターズのトップストラテジスト、ニール・ドウェイン氏が向こう10年の米国株式市場の「リターンはほぼ期待薄」とみているとのこと。

ドウェイン氏はこれまでの株高で米国株は適正価値を「完全に織り込んだ」と指摘し、「投資家は割安なアジア株や欧州株に目を向けるべき」と主張しました。

【S&P500と欧州株比較チャート:2017年1月~10月末】
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チャートはS&P500指数とユーロ圏の主要企業50社で構成されている「SPDR・EURO・STOXX・50ETF(FEZ)」の年初来比較チャートです。

チャートを眺めるとS&P500指数が+15.06%に対して、FEZは+24.57%とS&P500指数を大幅にアウトパフォームしていることがわかります。
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欧州株が上昇している主な要因は、欧州企業の収益成長見通しが上方修正されているためです。また、足元の金融政策が依然として緩和的であることや、ユーロ圏景況感指数が2001年1月以来の高水準を付けるなど景気が確実に回復していることも要因として挙げられます。

さらにバリュエーションも魅力的で、S&P500指数の予想PERが18倍であるのに対して、FEZの予想PERは14.9倍と割安です。

つまり、金融緩和が追い風となる中で、企業業績と景気は着実に回復しており、加えてバリュエーションも魅力的であることから、短期的に見れば米国株よりも欧州株が投資妙味があると言えるのです。

とはいえ、バフェット太郎はコカ・コーラ(KO)やジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)のような、米国の超大型連続増配高配当株に投資して配当を再投資し続けると決めているので、米国株よりも欧州株やアジア株が魅力的であったとしても保有株を売るなんてことはしません。これはタイミングを正確に見計らった売買が誰にもできないことを知っているからです。

個人投資家が気をつけなければならないことは、アジア株や欧州株の方が調子が良いからといって安易に乗り換えるべきではないということです。

あらゆる資産クラスはそれぞれ調子の良い時もあれば悪い時もある一方、そのタイミングを正確に見計らうことなど誰もできませんから、税金や売買手数料等を考えれば、米国株を売って欧州株を買うよりも米国の超優良株に投資して永久保有した方が賢明だと言えます。

グッドラック。

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