株式投資の戦略には大きく分けて短期投資と長期投資の二つの戦略があります。短期投資には、一日のうちに何回も売買を繰り返すデイトレードもあれば、数週間~数か月で売買するスイングトレードなどがあります。長期投資とは、最低でも5年は売らず、長期で保有することを前提に株を買い、その究極は「永遠に売らない」というものです。

投資でお金持ちになるのなら、どちらの戦略も有効です。短期投資は、短期間でお金持ちになれる代わりに、短期間でお金を失う可能性もあります。儲かった人がいる分、損した人がいるということなので、短期投資の世界は「ゼロサムゲーム」です。

また、投資の世界には「効率的市場仮説」というものがあります。これは、数多くの市場参加者はあらゆる情報を正確に把握し、株価は瞬時にそれを織り込むというものです。従って、市場価格は資産の本質的価値を正確に反映するため、投資家がそれを出し抜いて市場で利益を上げることはできないということです。つまり、ほとんどの投資家にとって短期投資とは、平均すると取引手数料分だけ損をする「ゼロサムゲーム」だということです。

ファンドマネジャーが選んだ今年の有望5銘柄と、サルが無作為に選んだ5銘柄とでは一年後のパフォーマンスでサルが勝つという話は有名です。プロのファンドマネジャーですらサルに勝てないのなら短期投資を諦めようと思うのか、あるいは、デイトレーダーとして成功している一部の個人投資家に憧れて、短期投資の世界に足を踏み入れるのか。それは投資家の個人的な問題で、どちらが正しいかという結論はありません。

長期投資は、短期間でお金持ちになれない代わりに、時間をかけてお金を増やすことができます。長期投資家として最も成功を収めたウォーレン・バフェットの投資手法は、時代をかけてかわってきましたが、80年代後半からコカ・コーラ(KO)やウェルズファーゴ(WFC)など優良銘柄に長期投資するスタイルにシフトしました。優良企業は安定した収益が見込めるので、長い時間をかけて少しずつ、そして確実にお金を増やすことができるのです。

先にも述べましたが、投資の世界に「効率的市場仮説」があります。「効率的市場仮説」が存在するのなら、こうした長期保有戦略の有効性が世間に知れ渡ることで、株価が調整されて戦略の有効性が失われてしまうとみる向きもあります。しかし、ウォーレン・バフェットは長期保有戦略の競争優位性がなくならない理由についてこう語りました。

「誰もが若くしてお金持ちになりたがるから、わたしの競争優位性は失われない。」

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