これからバフェット流バリュー株投資をはじめたい人は次のようなステップを踏みながらポートフォリオをつくることをお勧めします。

STEP1:銘柄数の決定
STEP2:景気循環別、銘柄数の決定
STEP3:個別銘柄の決定

本エントリーでは、「STEP2:景気循環別、銘柄数の決定」について説明します。「STEP1:銘柄数の決定」では、8~16銘柄に分散投資することを推奨しました。

分散投資において、複数の銘柄を持つだけでは不完全です。景気循環別に特定の局面に強い業種に偏らせることなく分散しなければなりません。例えば、キャタピラー(CAT)やゼネラルモーターズ(GM)は「好況」局面では強いですが「不況」局面には弱いです。反対に、景気の良し悪しに関わらず売れる、洗剤やカミソリを取り扱うプロクター&ギャンブル(PG)などの生活必需品関連株は「不況」局面に強く、「好況」局面に弱いです。これは、不況だという理由で洗剤を入れずに服を洗わない人も、また、鬚をそらない人もいないためです。また、好況だからという理由で鬚を剃る回数を増やしたり、洗剤の量を増やす人もいないため、景気が良くても業績が伸びにくいです。各景気局面で強いセクターは以下の通りです。

「好況」 工業株、素材株、消費循環株
「後退」 エネルギー株
「不況」 消費安定株、公共株、ヘルスケア株、通信株
「回復」 金融株、ハイテク株

分散投資で気をつけなければならないことは、ROEや営業利益率、配当利回りの高い銘柄ばかり揃えるあまり、ハイテク関連株や石油株に集中してしまうことです。ROEや営業利益率の高いハイテク関連株は「成長の罠」にハマりやすいため、長期投資には向かない銘柄が多いです。(*「成長の罠」とは、時代の最先端を行くハイテク関連株などの投資に対して、投資家は目先の株価上昇や業績拡大に熱狂し、過大な価格を正当化します。結果、投資家は割高な値段を支払わされるため、長期的に見たリターンは平均を下回るということです。)

また、配当利回りの高い石油株は原油価格に影響を受けやすいので、目先の利回りにつられて石油株中心のポートフォリオを組んだ場合、毎日原油価格ばかりチェックする羽目になります。(2015年は原油価格の暴落により、ほとんど全てのエネルギー株が売られました。)

バフェット流バリュー株投資では、不況局面に強いディフェンシブ関連銘柄を中心に揃えます。そうすることで、不況局面でも資産を大きく減らすことなく、配当を再投資し、手持ちの株数を増やすことで次の好況に備えることができるのです。例えば、八銘柄に分散投資する場合、三~四銘柄は「不況」に強い銘柄で揃えたいです。例えば、次のような比率でポートフォリオを構成します。

A)「好況」2:「後退」1:「不況」3:「回復」2
B)「好況」1:「後退」1:「不況」3:「回復」3
C)「好況」1:「後退」1:「不況」4:「回復」2
D)「好況」1:「後退」1:「不況」5:「回復」1

このように業種分散することで、特定の局面で資産を大きく減らすということを回避します。また、好況局面では、ディフェンシブ銘柄を含めた全ての業種にも「買い」が入りやすいです。また、一度に八銘柄を買い揃える必要はありません。まず、三~五銘柄くらいから始めてみるのがいいと思います。

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