バフェット太郎(@buffett_taro)です。

2018年の米国株式市場は、約30年ぶりの大規模な税制改革を受けてM&A(買収・合併)が加速すると予想されています。

なぜ、税制改革がM&Aの動きを加速させるかと言うと、法人税率が現行の35%から21%に引き下げられることで、売り手の事業売却にかかる税負担が軽くなることに加えて、買い手も法人税の減税を受けて手元資金が潤沢になることで、積極的な事業買収が期待できるからです。また、米国の多国籍企業は海外に貯め込んだ利益を米国に戻しやすくなることでさらに手元資金が潤沢になることも期待されます。

しかし、もともとプエルトリコやアイルランドなどの租税回避地を利用して節税しているハイテク株は減税の恩恵をあまり受けませんから、M&Aが活発になるってことはあまり期待しない方がいいです。

では、M&Aが加速することが予想されているセクターは何かと言えば、メディアや日用品、ヘルスケアなどになります。なぜなら、これらのセクターは今、技術と消費者の嗜好の変化が急速に進んでいるからです。

例えば、動画配信サービス大手のネットフリックス(NFLX)や米ネット小売最大手のアマゾン・ドットコム(AMZN)などの動画配信事業者は、コンテンツ事業社を買収することで、より質の高い独自の動画コンテンツを配信することができ、ユーザー数の増加が期待できるようになります。

また、米通信大手のベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)は米プロフットボールリーグ(NFL)の試合の放映権を獲得することでコンテンツを強化し、同業大手のAT&T(T)もタイム・ワーナーの買収でコンテンツ強化を目論んでいます。

ベライゾンやAT&Tはこれまで契約者を繋ぎ止めるために価格競争を余儀なくされていましたが、今後は質の高い独自コンテンツを配信することで価格競争からの脱出を狙っているというわけです。

加えて、娯楽・メディア大手のウォルト・ディズニーが同業の21世紀フォックスの買収を決めたように、動画配信事業社によるコンテンツ事業社のM&Aだけでなく、コンテンツ事業社同士のM&Aも期待されます。

ヘルスケアセクターではドラッグストア・チェーン大手のCVSヘルスが、アマゾン・ドットコムの医療事業進出の噂を受けて、医療保険大手エトナを買収しようとしており、競争環境の激しさがM&Aを後押ししています。

日用品セクターでは、食品大手のキャンベル・スープがポテトチップス「ケトル」のメーカー、スナイダーズ・ランスを買収することで合意し、菓子大手のハーシー(HSY)はポップコーン「スキニーポップ」のメーカーアンプリファイ・スナック・ブランズの買収を決めるなど、M&Aが活発化しています。

これはミレニアル世代の嗜好の変化に対応するためのM&Aです。

とはいえ、規制当局がAT&Tによるタイム・ワーナー買収を阻止しようとしていることを考えると、M&Aが全て成立するわけではないことにも注意しなければなりません。

ちなみに、M&Aの増加はバブル崩壊のシグナルとなり得ます。
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左のグラフを眺めると、ITバブル崩壊と金融危機のいずれにおいてもM&Aが急増していたことがわかります。そもそもM&Aが拡大するということは、「買い手」が将来に楽観的な見通しを示している場合が多いので、M&Aの急増はバブルのシグナルとなり得るので注視しておいた方が良さそうです。

グッドラック。

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