バフェット太郎です。

先週の8日、「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングの株価が一時7%安の3万6180円まで下落しました。終値は前日比910円安(-2.23%)の3万8140円で取引を終えました。

急落した原因は、前日に発表された通期見通しの下方修正によるものです。国内事業の不振に加え、中国事業の失速が影響しました。新たに発表された16年8月期の通期見通しは、純利益1100億円と前期比で横ばいの見通しです。現在の予想PERは35倍とかなり高いです。いままでは高い利益成長見通しから、高PERが正当化されてきましたが、これからはそうはいかないと思います。昨年夏、6万1970円の高値からおよそ-41%の下落を記録していますが、まだ下がってもおかしくないです。

バフェット流日本株投資と称してファストリ株を長期保有する投資家は少なくないです。ハッキリ言って、ファストリ株はバフェット流でもなんでもなく、ただのグロース株で、長期保有すべき銘柄ではありません。そもそもバリュー株とは、利益成長の期待が少ないので、PERがこれほど高くなったりしません。そして、PERの高い企業ほど、「成長の罠」にハマりやすいです。

「成長の罠」とは、時代の最先端を行く事業を手掛ける企業の株に投資することで、投資家は過大な値段を支払わされるため、長期的に見たリターンは平均を下回るというものです。目先の株価上昇や業績拡大に熱狂し、過大な価格を正当化し、成長の罠にハマる投資家は少なくありません。今回のファストリ株も例外ではないでしょう。

バフェット流バリュー株投資は、素晴らしい事業を長期で保有するというものです。ぼくはファストリ株は日本を代表する素晴らしい銘柄だと思います。しかし、だからと言って買い値はいくらでも良いというわけではありません。長期投資だからという言い訳も正当化できません。

例えば、ファストリの2016年8月期の予想EPSはおよそ1080円ですが、今後五年間に渡り、年率10%で利益成長したとします。さらにその後の五年間、年率6%で利益成長したとすると、2026年8月期の予想EPSは2330円になります。これにPER20倍をかけた場合の株価は4万6600円です。現在の株価は3万8140円ですから年率平均2%しか株価が上がらないということになります。

もちろん、ファストリが今後10年にわたって、投資家の予想を大きく上回るような成長を遂げる可能性は0ではないです。しかしほとんどの場合でそうした楽観的な予想は裏切られることが多いです。

ファストリ株は典型的なグロース株なので、バリュー株だと思って長期保有すると痛い目にあうと思いますよ。

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