バフェット太郎です。

著名投資家ウォーレン・バフェット氏率いる投資会社バークシャー・ハザウェイ(BRK.B)が17年10~12月期に保有するIBM株の9割強を売却していたことが、SEC(米証券取引委員会)に提出した17年12月末の保有有価証券報告書で明らかになりました。

ハイテク株に投資しないことで有名だったバフェット氏が初めてIBM株に投資したのが2011年だったので、6年あまりで撤退したことになります。

さて、バフェットがIBM株から撤退したことで、IBM株に投資している米国株投資家は少なからず不安を覚えていることだと思います。ただし、結論から言えば投資家はIBM株に悲観的になる必要はないし、バフェットの投資判断が必ずしも正しいというわけではないので安心してほしい。

IBMが先月発表した第4四半期決算を振り返ると、EPSは予想5.17ドルに対して、結果5.18ドルと予想を上回りました。また、売上高は予想220億6000万ドルに対して、結果225億4300万ドルとこちらも予想を上回りました。一方で18年通期EPS見通しは予想13.87ドルに対して、結果13.80ドルと予想を下回っていて、最近の株価の弱さはこうした先行き見通しの悪さからきています。

【IBM:日足】
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1月18日に決算を発表して以降、株価は直近の高値である170ドルから一時144ドルと約15%も下げる場面がありました。

とはいえ、一株当たりの営業キャッシュフローは順調に伸びていて、しっかり稼げる優良事業を所有していることから、投資家はIBM株に悲観的になる必要はありません。

【IBMの一株当たりの営業キャッシュフロー:2014ー2017】
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そもそも営業キャッシュフローとは、本業の儲けを表す指標で、これが安定して黒字であるということは、しっかり稼いでいる証拠になります。

このように安定したキャッシュフローが期待できるということは配当も期待できるので、投資家はキャピタルゲイン(値上がり益)に頼らなくても配当を再投資することで資産を最大化させることができます。

また、バフェットが売ったことでIBM株に悲観的になっている投資家はウォルマート(WMT)の件を思い出してください。バフェットは15年からウォルマート株を売り始めて、現在はほぼ撤退しているわけですが、株価は15年11月の55ドルから現在100ドルとわずか二年で約二倍になっていることを考えれば、バフェットは底値で売却して儲けそこなったことがわかります。

だからバフェットが売ったとか買ったとか、そういうことはあなたのパフォーマンスに影響を及ぼしません。バフェットに先見の明があるのなら、どうしてアルファベットやアマゾンに投資しなかったのでしょうか。どうしてずっと前にアップルを買わなかったのでしょうか。

チャーリー・マンガー氏はこう言います。「確実に言えることは、我々はこれからも間違い続ける」と。しかし、IBMやウォルマートへの投資が失敗したからといってバークシャー・ハザウェイがダメになるわけではないし、アマゾンに投資しなかったからといって大損するわけではありません。

つまり、致命傷にならない程度なら何度間違いを犯してもいいわけです。従って、安定したキャッシュフローが見込めるIBMへの投資は投資家に致命傷を与えないことは明らかですから、バフェットが売ったからといって悲観的になる必要性は全くありません。

グッドラック。

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