バフェット太郎です。

資産家レイ・ダリオ氏が創業した世界最大のヘッジファンド、ブリッジウォーター・アソシエイツは米国発世界同時株安に先立ち、新興国株のポジションを減らしていたことがわかりました。

「iシェアーズMSCIエマージング・マーケットETF(EEM)」は50%減少しました。

「iシェアーズ・コアMSCIエマージング・マーケットETF(IEMG)」は36%減少しました。

「バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF(VWO)」は20%減少しました。

今回の売却で、ブリッジウォーターのポートフォリオに占める新興国株の割合は3.5%程度になりました。

ダリオ氏は世界的なポピュリズム(大衆の不安や不満を煽って、それを利用して人気取りする政治運動)の高まりが、人々の対立をより深刻化させ、19年か20年頃にリセッションに陥ると予想しています。

さて、世界的なポピュリズムが株式市場にマイナスの影響を及ぼすかどうかはわかりませんが、新興国市場に不安の種があることは否定できません。

これは、FRBによる低金利政策を背景に、米国企業を除いた世界の企業のドル建て債務は6兆ドル(約640兆円)と、08年金融危機時の二倍以上に膨らんでおり、今後、金利の上昇とドル高が進むことで企業の債務返済負担が増加して、新興国で信用不安が広がる可能性があるからです。

【ドル指数:2008ー2018】
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チャートは過去10年間のドル指数です。緑枠で囲った11年~13年末に新興国の政府と企業は、景気回復に伴いドル建て債務を増やしています。

そもそも為替とは長期的に見れば金利の低い国から高い国へ流れる傾向があります。97年のアジア通貨危機時は、米国の金利上昇に伴い新興国から米国へ投資マネーが逆流してしまい、新興国の中央銀行は慌てて自国の通貨を買い支えるため、ドル売り自国通貨買いに動きました。それでも歯止めは効かず、結局新興国各国の通貨は軒並み暴落、アジア通貨危機となった過去があります。そのため、急激なドル高はアジア通貨危機の再来となりかねないと懸念されています。

ただし、現在は20年前と状況が違います。アジア各国はドル債務に依存しないように自国通貨建て債券も増やしていて、発行残高はアジア通貨危機時の100倍以上となっており、通貨危機などへの耐性をつけています。

とはいえ、新興国の企業は相対的に信用力が低いため、長期借入ができず、短期借入ばかりであることが問題であると指摘されています。これは借り入れが短期である一方、借金の使い道はインフラ整備など工期の長いプロジェクトばかりなどで借り換えが必要になるからです。

そもそも借り換えとは、借金を別の金融機関から借り入れして返すという方法です。これは低金利時代は良かったのですが、金利が上昇する時代に突入した今、新興国企業は借り換えで金利が跳ね上がる可能性が高いです。そのため、借り換えができずに資金繰りに行き詰まる企業が出てくることが予想されます。

こうしたことから、新興国の株式市場は度々急落してしまうようなギクシャクした展開が予想されます。しかし、インフレが加速しつつあること、そして世界の投資マネーがより高い利回りを求めて新興国に流入することを考えれば、多少の乱高下はあるものの、長期的に見れば投資家は報われると思います。

グッドラック。

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