バフェット太郎です。

S&P500種指数は1月に2873ポイントと過去最高値を更新したことから、割高感が指摘されています。そこで、この割高感が修正されて適正な株価になるとすれば、S&P500種指数は何ポイントまで下がる必要があるのでしょうか。

S&P500種指数の予想PERは現在17.0倍と、過去10年平均の14.5倍と比べて、16.6%割高になっていると言えます。そのため、割高感が修正された場合の適正株価は2396ポイントになります。

しかし、米10年債利回りが急騰していることを考えれば、過去10年の平均PER14.5倍を適用するべきではないかもしれません。なぜなら、株式と債券は常に競争関係にあり、債券利回りが上昇(価格は下落)しているのなら、株式の期待利回りは上昇(PERは低下)しなければならないからです。

そこで、米10年債利回りの過去10年間の平均利回りを調べてみると2.54%だったことがわかりました。過去10年の平均PER14.5倍(期待利回り6.9%)に米10年債利回り2.54%を差し引くと、4.36%という数時が出てきます。この4.36%が投資家たちが過去10年間織り込んでいた株式のリスクプレミアムです。

ちなみにリスクプレミアムとは、特定のリスク資産に投資する際、リスクのない安全資産に比べて期待する上乗せ分のリターンのことです。つまり、過去10年間、投資家たちは株式(リスク資産)が債券(安全資産)に比べてリスクが高いので、4.36%のリスクプレミアムを上乗せしていたということになります。

さて、現在の米10年債利回りが2.87%なので、これに4.36%のリスクプレミアムを上乗せすると、投資家がS&P500種指数に求める期待利回りは7.23%だということがわかります。すなわちPERは13.8倍(1÷7.23%)になります。

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S&P500種指数の予想EPSは156ポイントなので、PER13.8倍は2153ポイントになり、現在(2691ポイント)から約20%下落してもおかしくないわけです。

とはいえ、予想EPSがこれからさらに上がるのであれば、PERの低下を相殺することができるので、株価がボコボコに売られるということはありません。

実際、アナリストらはS&P500種構成銘柄の増益率を12%増から18.4%増に上方修正しており、今後、物価の上昇率や税制改革の恩恵を受けることで、さらに予想EPSが上方修正される可能性もあります。

従って、S&P500種指数はバリュエーションを考えれば20%下落する余地があるものの、業績見通し次第では株価を下支えすることも十分あり得るので、投資家らは4月から始まる第1四半期決算をしっかり見極める必要があります。

グッドラック。

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