バフェット太郎です。

米国は今、1980年初~2000年頃に生まれた世代、いわゆるミレニアル世代が今後の主要購買層として期待されているわけですが、同時に彼らの親世代であるベビーブーマー世代が引退していくことで、労働力不足が深刻化し、ミレニアル世代の賃金を押し上げ、インフレを加速させることが予想されます。

労働者の確保が難しいのは、何も一部の限られた業種だけというわけではなくて、建設業から運送業、小売業に飲食業、製造業や原油掘削業、そしてハイテク業まで多岐にわたります。

当然、労働市場の引き締まりは賃上げに繋がるため労働者にとって朗報です。また、賃上げが実現すれば消費活動が活発化し、インフレ率を押し上げ、米国経済のさらなる拡大にもつながります。

実際、足元では米小売り最大手のウォルマート・ストアーズが賃金を引き上げていて、15年に9ドルだった最低時給を16年には10ドルに引き上げ、さらに今年になって11ドルに引き上げることを決定しました。また、ディスカウントストアのターゲット(TGT)は現行の11ドルから12ドルに引き上げることを計画しています。

とはいえ、労働力不足に陥れば、経済が硬直化してしまうリスクも高まります。事実、テキサス州やニューメキシコ州では労働者の不足により油田開発が大幅に遅れており、労働力不足が機会損失を生じさせてしまっています。

さて、労働力不足は米国経済の拡大を後押ししてくれるのでしょうか。あるいは足枷となってしまうのでしょうか。過去に答えを求めれば、労働力不足は株価にとって追い風になっていることがわかります。

【労働力の推移:1910ー2060】
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(出所:ウォールストリート・ジャーナル

チャートは1910年から2060年までの労働力の推移を示していて、ゼロを上回っているなら労働力が不足していることを意味し、0を下回っているなら労働力が過剰であることを意味します。

【1910ー1916末:労働力過剰】
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1910年から1916年末にかけて、米国の労働力は過剰状態が続いていたことから、株価は10年の94.56ドルから16年末95ドルとほぼ横ばいで、年平均利回りは0.06%でした。

【1917ー1926末:労働力不足】
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1917年から1926年末にかけて、米国の労働力は不足していたことから、株価は17年の99.18ドルから26年末157.20ドルと上昇し、年平均利回りは4.71%でした。ちなみに、第二次世界大戦前まではほとんどインフレ率が見られなかったことから、株価の利回りも戦後に比べて低いです。ただし、インフレ率を除く実質利回りは戦前も戦後もほとんど変わらない傾向があります。

【1927ー1947末:労働力過剰】
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1927年から1947年末にかけて、米国の労働力は過剰状態が続き、株価は27年の150ドルから47年末181.16ドルと、ほとんど値上がりせず、年平均利回りは0.89%でした。

【1948ー1967末:労働力不足】
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1948年から1967年末にかけての20年間は、労働力が不足したことから株価は大きく上昇し、48年の181ドルから67年末905.11ドルと、年平均利回りは8.38%で上昇しました。これは第二次世界大戦以降、インフレ率が加速したことも利回りを押し上げた要因となります。

【1968ー1990末:労働力過剰】
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1960年代半ばから80年代前半にかけて、米国株式市場は約20年間1000ドル前後で低迷し、「株式の死」とも言われていました。労働力過剰だったこの時代、株価の年平均利回りは4.75%でした。これは一見すると高いように思えますが、66年から81年にかけてインフレ率が7.0%だったことを考えると、実質利回りはマイナスになっていたことを意味します。

【1991ー1999末:労働力不足】
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1991年以降、米国の不動産価格は上昇を続け、さらにドットコム・バブルも重なったことで、株価はわずか9年で約4倍以上に値上がりし、年平均利回りは17.79%と驚異的なパフォーマンスを叩き出しました。

【2000ー2014末:労働力過剰】
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00年のドットコム・バブルの崩壊と08年の金融危機で「資本主義の終焉」がささやかれた時代、株価は年平均利回り2.97%で低迷しました。

【2015ー2018:労働力不足】
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2015年以降、米国経済は労働力不足の時代に突入したわけですが、株価はわずか三年で11.93%と大きく上昇しています。

このように過去108年間を振り返ると、労働力と株価は密接に関係していて、労働力が不足すると株価が大きく上昇し、労働力が過剰になると株価が低迷することがわかります。

2015年から始まった労働力不足の時代が2050年まで続くことを考えると、ダウ平均は一体何万ドルまで上昇してしまうのでしょうか。仮に年平均利回り8%とするとダウ平均は26万3519ドルと10倍になることを意味します。ちなみに、この利回りは配当再投資を含めないので、配当を含めればさらにリターンは大きくなります。

いずれにせよ、今は米国株投資を始めるのに絶好の機会なので、まだ米国株投資を始めてみようかどうか迷っている人は、長期的な視野を持って少しずつ始めてみてもいいと思いますよ。

グッドラック。

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