バフェット太郎です。

6日のNYダウ株式市場は前日比ー572.46ドル(ー2.34%)安の2万3932.76ドルと急落して取引を終えました。急落した主な要因は、米中貿易摩擦と利上げへの懸念が高まったためです。

米労働省が発表した3月の雇用統計は以下の通りです。

非農業部門就業者数が前月比予想17万8000人増に対して、結果10万3000人増と予想を大幅に下回りました。

失業率は予想4.0%に対して、結果4.1%と予想より悪かったです。

平均時給は前月比予想+0.3%に対して、結果+0.3%と予想に一致しました。

平均時給の前年同月比は予想+2.7%に対して、結果+2.7%と予想に一致しました。

労働参加率は62.9%で、前月の63.0%からやや低下しました。

やむなくパートタイム職についている人や職探しを諦めた人を含めた広義の失業率は8.0%で、前月の8.2%から改善しました。

週平均労働時間は34.5時間で、これは前月と同じです。

過去三か月の就業者数は月平均20万2000人増となり、2017年の月平均18万2000人増を上回っています。

就業者数が増加するのは7年6カ月連続で、過去最長記録を更新しました。

★★★

さて、就業者数が予想を大幅に下回ったわけですが、これは「小売り」と「建設」の二業種で就業者数が大幅に悪化したためです。

例えば、3月の雇用統計では小売り4万7000人増、建設6万5000人増と大幅に増えていたものの、今月は小売りがー4万4000人の減少、建設はー1万5000人の減少と大幅に落ち込んだためです。小売りの就業者数が大幅に悪化した主な要因は前月からの反動によるもので、建設は悪天候が原因です。

また、この二業種だけで約10万人のインパクトを持つことを考えれば、今回の10万3000人増という結果は決して悪い数字ではなく、幅広い業種が堅調だったことを意味します。

とはいえ、今回の雇用統計を眺めると、貿易摩擦が早くも経済に悪影響を与えつつあることがわかりました。例えば物品生産部門の雇用は2月の10万6000人増から今月は1万5000人増と大幅に鈍化していました。これは貿易摩擦への懸念が高まっていることが原因です。

加えて、建設業者は大量のアルミニウムや鉄鋼を使うので、輸入関税の影響で建設コストが高くつくとわかれば需要は落ち込みかねず、当然雇用は鈍化します。

従って、貿易摩擦への懸念がますます高まれば、労働市場に悪影響を及ぼし、企業業績の悪化、そして株安に繋がりかねません。

★★★

こうした中、FRB(米連邦準備理事会)のパウエル議長が経済見通しに関する講演で、「FRBはインフレの制御に向けて利上げを継続する必要がある公算が大きい」との見解を示したことが株式市場でマイナス材料となりました。

また、パウエル議長は講演で、「米国の労働市場は完全雇用に近づいていると見られ、インフレは向こう数カ月間で上向く公算が大きい」との認識を示しました。しかし、3月の雇用統計を眺めると、平均時給は前年同月比で2.7%増で、FRBのインフレ目標2%に達するために必要な年間3.0%増加に達していないことから、投資家とパウエル議長との間に意見の相違が見られます。

つまり投資家は「(貿易摩擦への懸念から)景気の腰折れリスクが高まっており、利上げペースは落とすべきだ」と考えている一方で、パウエル議長は「景気は堅調で、段階的な利上げが望ましい」と考えているので、パウエル議長が段階的な利上げを進めれば、景気の先行き見通しを懸念して投資家らが「売り」に走りやすくなっているわけです。

★★★

【ダウ平均:日足】
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ダウ平均の日足チャートを眺めると、弱気の三角保合いを形成しており、下にブレイクアウトしてしまう可能性が高いものの、200日移動平均線では長期投資家による「買い」支えが控えています。

さて、貿易摩擦と利上げへの懸念から相場がギクシャクしつつあるものの、長期投資家は優良株を手放すべきではありません。そもそも長期投資とは、株価に投資しているわけではなくて事業に投資しており、貿易摩擦や利上げが事業の競争優位性を脅かすものではないのでネガティブになる必要はないからです。

たとえば、世界の消費者たちは貿易摩擦を懸念してコカ・コーラを飲むのを止めようとか、プロクター&ギャンブルの洗剤を使うのを止めようとは誰も考えないわけです。つまり、外的要因で株価が下げている今が買い場であり、長期投資家は愚直に優良株を買い増し続ければいいだけです。

グッドラック。

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