バフェット太郎です。

投資家たちは今、FRB(米連邦準備制度理事会)が6月12・13日のFOMC(連邦公開市場委員会)で政策金利を0.25ポイント引き上げ、1.75~2.00%にするだろうと予想しているわけですが、これは新興国の強気相場の始まりを予感させるものです。

そもそもFRBが政策金利を引き上げれば米債利回りが上昇します。すると投資家たちは新興国の比較的リスクの高い資産を売って、安全で利回りの高い米債に投資しようとします。

すると国際金融市場ではドル高、新興国通貨安が加速します。

【新興国通貨の対ドル相場】
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チャートは18年以降の新興国通貨の対ドル相場です。

ブラジルレアルは11%安、トルコリラは15%安、アルゼンチンペソに至っては24%安と暴落しています。

これは米国が政策金利を引き上げる中で、新興国に相対的な魅力が薄れ、資本が流出しているためです。
新興国は自国通貨安が加速すると、政府や企業はドル建て債務が膨張してしまうためデフォルト(債務不履行)リスクが高まります。

そしてデフォルトリスクが高まれば、さらに資本が流出してしまうという負の連鎖に陥ってしまいます。

それを抑えるために新興国の中銀は、自国の経済状況を無視して政策金利を引き上げざるを得なくなるのです。たとえば、アルゼンチン中銀は通貨防衛のためにわずか数日間で3度もの利上げを実施し、政策金利を40%に引き上げました。

現在、それでもペソ安が止まらないのでIMF(国際通貨基金)への支援要請をしています。

また、ブラジル中銀はインフレ率が低迷しているため、本来なら金利を引き下げたいところですが、通貨レアル安を恐れて引き下げられずにいます。

一方でトルコのエルドアン大統領は「高金利は諸悪の根源だ」と主張し、中銀に対して金利を低い水準で維持するように圧力をかけていることから、トルコリラが急落しています。

このように、米国が政策金利をズンズンと引き上げることで、新興国経済に歪が生じ、ガタガタと音を立てて崩れ落ちてしまったのが90年代の南米累積債務問題やアジア通貨危機です。

とはいえ、通貨安は何も悪いことばかりではありません。新興国にとって自国通貨安は輸出競争力を高めるため、経済復活の鍵となるからです。

事実、2003年から07年にかけての新興国経済は米国が政策金利を引き上げるなかで通貨と株価が同時に上昇し、S&P500種指数を大幅にアウトパフォームしました。

【S&P500種指数とEEMの推移:2003ー2007】
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(※EEM=iシェアーズMSCIエマージング・マーケットETF)

代表的な新興国株ETFであるEEMは03年4月から07年12月末にかけて約4倍も上昇するなど、S&P500種指数の1.5倍を大きく上回りました。

こうしたことから、米国の政策金利引き上げと新興国経済の混乱は、将来の強気相場を予感させるわけです。

とはいえ、ボラティリティがかなり大きくなりやすいことから、リスク許容度の小さい投資家は狼狽売りに迫られる可能性も大きくなるため気を付ける必要があります。

グッドラック。

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