バフェット太郎です。

31日のNYダウ株式市場は前日比ー251.94ドル(ー1.02%)安の2万4415.84ドルと急落して取引を終えました。急落した主な要因は、貿易戦争を巡る懸念が高まったためです。

この日、米国がこれまで適用除外としてきたカナダ、メキシコ、EU(欧州連合)に対して、鉄鋼・アルミニウム輸入関税を適用すると発表しました。適用除外となった理由は、再交渉の協議が長引き、結果的に合意に至らなかったためです。

カナダ、メキシコ、EUはこれに対して報復措置を講じる構えで、カナダは米国から輸入する鉄鋼に25%、アルミニウムや食品、農産物など幅広い品目に10%の関税を課すとの方針を示しました。

また、メキシコも鉄鋼製品だけでなく、フルーツやチーズなど米国から輸入している複数の品目に対して、(米輸入関税で発生する)損失と同水準を上限とした報復措置を取ると発表しました。

EUも米輸入品に対して報復関税を課す方針を表明しました。加えて、欧州委員会は米国の関税措置についてWTO(世界貿易機関)に提訴する方針も明らかにしています。



さて、米国が保護貿易に走れば、その対抗措置として各国も同様に報復措置を取らざるを得ないので、世界の経済活動は縮小してしまいます。なぜ保護貿易が経済活動を縮小するかについては、保護貿易の反対の自由貿易を説明することでわかります。

自由貿易を説明するとき、よく弁護士と秘書の関係で説明することが多いです。

弁護士のデキスギ君は秘書のシズカちゃんより、弁護士としての能力はもちろん、事務作業もめちゃくちゃ早いです。

しかし、なんでもデキるデキスギ君は、事務作業の遅いシズカちゃんをクビにしたりはしません。なぜならデキスギ君は「比較優位の理論」で常に合理的に考えているからです。

どういうことかと言えば、デキスギ君は法務と事務の両方で優れた能力をもっていますが、法務の仕事に特化することで、弁護士事務所の収益を最大化することができます。仮に、全部をデキスギ君自身がやったとすれば、法務の仕事で十分なパフォーマンスが発揮できず、弁護士事務所の収益を最大化することができません。

そのため、事務作業がたとえ遅くても、誰かに仕事を任せることで事務所の収益を最大化するというわけです。

これは世界経済でも同じことが言えます。

具体的に言えば、トランプ大統領は白人労働者のために雇用を取り戻すとし、自国で自動車の組み立て作業などをやろうとしています。しかし、本来ならば米国は高度な専門分野に特化したデザインや設計などをやるべきです。

そして、自動車の組み立て作業など誰でもできることは人件費の安いメキシコなどの新興国に任せることで、双方が利益を最大化することができるわけです。ちょうど、デキスギ君が法務、シズカちゃんが事務をやるようにね。

とはいえ、自由貿易の弊害は、高度に発達した先進国では単純労働しかできない労働者に「職はない」という厳しい現実です。企業は単純労働しかできない労働者を採用する際、賃金の高い白人労働者より、賃金の安い新興国の労働者を取るのは必然だからです。

結果的に職のない労働者が増えれば、政治は不安定になり、今回のような保護主義に走ってしまうわけです。

それを解決するためには主に三つの方法があります。

一、国内の最低賃金を新興国の労働者並みに引き下げて、雇用の流出を食い止める。
二、高度で専門的な職業訓練をして、白人労働者の価値を引き上げる
三、公共投資により雇用を創出する

まぁ、どれも問題を完璧に解決してくれるものではないので、世界が一時的に間違った方向に走るのは時代の必然かもしれません。

グッドラック。

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