バフェット太郎です。

ロイターに『米経済に赤信号、貯蓄率低下でリセッション突入か』との記事。

この記事によれば、米国経済は記録的な景気拡大局面にあるものの、「貯蓄率の低下」と「景気や株価」には密接な関係があることを考えれば、近い将来リセッション(景気後退)は免れないとのこと。

【過去の景気拡大局面:1950ー2018】
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(出所:VISUAL CAPITALIST
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(出所:VISUAL CAPITALIST

09年以降、米国株の強気相場は112カ月続き、90年~00年までの114カ月間続いた最長記録を更新しようとしています。

歴史的な景気拡大局面の背景には、力強い個人消費支出があります。とはいえ、この消費支出を支えているのは所得増ではなく、借金の増大と貯蓄の取り崩しによるものです。

【家計貯蓄率の推移:1961ー2018】
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(出所:ロイター『米経済に赤信号、貯蓄率低下でリセッション突入か』)

チャートを眺めると、実質貯蓄率が平滑化された貯蓄率を下回り、その後再びそれを上回ると直後にリセッション入りしていることがわかります。

つまり、借金の増大と貯蓄の取り崩しが景気拡大を押し上げるものの、個人が財布の紐を強く絞めすぎるとリセッションに陥るというわけです。

ただし、財布の紐の絞め具合が緩い場合(例えば06年や78年など)、平滑化された貯蓄率の水準に抑えられるようにして再び貯蓄率が低下すれば景気拡大局面は延長される傾向にあるので、個人がパニック的に消費を抑えすぎるかどうかで景気拡大局面が延長するのか、あるいは終わるのかが決まるようです。



さて、国際通貨基金(IMF)によれば、現在の米貯蓄率は約2.5%と、08年の金融危機直前の水準とほぼ同じで、05年の水準(約2%)に近づきつつあると指摘しています。

貯蓄率が低下しているということはつまり、借金が増大していることを意味します。たとえば、金融危機以降、資産価格が上昇したことで、それを担保にローンを組む人が増えているということです。

そしてローンを組んで手に入れたものの価値がさらに上昇することで、消費がさらに押し上げられます。また、株価は年初の調整局面から堅調に回復しており、ナスダック総合指数に至っては過去最高値を更新したことを考えれば、消費は一段と伸びて貯蓄率がさらに低下することが予想されます。

しかし、足元では金利が上昇するなど債務負担が増大し、貯蓄率が低下していることでリスクは確実に高まっています。

こうしたリスクの増大がリセッションと株価暴落の引き金を引くことになるわけですが、それが「いつ」訪れるかは誰にもわかりません。

過去を振り返れば「あの時買って、あの時売ればいいだけ」と思うかもしれませんが、バフェット太郎が過去三年間で見てきたのは、強気相場の途中で降りてしまった無数の投資家たちです。

15年8月の中国発世界同時株安、同年12月の米利上げショック、16年6月のブリグジット、16年11月のトランプショック、18年1月の長期金利急騰による株安。一つ一つの下落率は小さいもので3%、大きいもので16%程度とバラバラですが、彼らはその「いつ」を「今だ」と勘違いして脱落していき、その後の強気相場を取りこぼしているわけです。

もう彼らが売った水準(1万7000~1万8000ドル)まで下がることは永遠にないかもしれないことを考えれば、売るという選択は間違いだったことが今ではわかります。

別の言い方をすれば、「売り時」は簡単にはわからないので、投資家は暴落を避けるのではなく、暴落に耐えうるポートフォリオを構築した方が賢明です。そのポートフォリオは強気相場では市場平均に劣後しますし、極めて地味で退屈なものかもしれませんが、長期の資産形成を考えれば賢明な判断だと思いますよ。

グッドラック。

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