バフェット太郎です。

新興国よりもさらに市場規模が小さく、流動性が低いとされる「フロンティア市場」。このフロンティア市場は主に中東や中南米、アフリカなどの国々が含まれていますが、このうちアルゼンチンとサウジアラビアの二カ国が新たにMSCI新興国株指数に組み入れられることが決定しました。

ちなみにMSCI新興国株指数は中国や韓国、台湾、インド、ブラジルなど計24カ国の大・中型株で構成されています。

新興国株指数に組み入れが決まったことで、アルゼンチンとサウジにはパッシブファンドをはじめとした投資マネーが世界中から流入することが期待できるので、今後数カ月でアルゼンチン株は20%程度上昇することが期待されています。

とはいえ、これは投資家にとって良いことなのでしょうか?

【MSCIアルゼンチン株式ETF:ARGT】
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アルゼンチン株式ETF(ARGT)は3月の高値38.29から一時27.55と三割近く暴落していました。これはアルゼンチンのデフォルト(債務不履行)リスクが高まったことで投資資金が急速に流出したためです。

経済危機の原因はバラマキ財政によるもので、これにより経常赤字は16年の147億ドルから17年には308億ドルと一気に倍増しました。

【経常収支:2014ー2017】
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経常収支は8年連続の赤字となり、デフォルトリスクが高まったことで株式市場から投資資金が流出。アルゼンチンペソの暴落で輸入品をはじめとした物価は高騰し、アルゼンチン経済は高いインフレ率に苦しめられるようになりました。

そこでアルゼンチン中銀は資金流出を食い止めるため政策金利を40%に引き上げることを決定。結果、1年債利回りは一時43.36%まで大暴騰しました。

【アルゼンチン1年債利回り:2017ー2018】
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アルゼンチンはバラマキ財政から緊縮財政へと舵を切らなければならないものの、国民はこれに反発。マクリ大統領の支持率は昨年12月の63%から40%程度まで低下するなど混乱しています。また、IMF(国際通貨基金)に救済を求めて500億ドルもの支援を得たにもかかわらず、ペソ安が止まる兆しが見えていません。

こうした中でパッシブファンドに投資している個人投資家たちは、過去8回も破綻し、9回目の破綻が囁かれているアルゼンチン株を強制的に買わざるを得ない状況に陥っているわけです。

小さな市場に投資資金が流入することは、たしかに短期的に見れば値上がり益が期待できるので一部の投資家にとって朗報かもしれません。しかし、長期的に見ればアルゼンチン株は投資家の資産を度々吹き飛ばすことになるので、新興国株ETFなどに長期投資を目的に投資している投資家にとって、アルゼンチン株の採用はあまり良い知らせではありません。

グッドラック。

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