バフェット太郎です。

メキシコの大統領選挙で、新興左派政党「国家再生運動(MORENA)」で左派ポピュリスト(大衆迎合主義者)のロペスオブラドール氏が勝利しました。

ロペスオブラドール氏は汚職の撲滅や政治・経済の支配階級の打破、補助金による貧困層の救済などを公約に掲げるなど国家による経済の介入、すなわち「大きな政府」を目指すとされています。

さて、メキシコに対する直接投資の割合は5割以上が米国とカナダによるものです。また、メキシコのGDPの約4割を占めるとされる輸出は、8割以上が米国とカナダ向けによるものです。

つまり、メキシコ経済にとってNAFTA(北米自由貿易協定)の再交渉は非常に重要なテーマですから、ロペス大統領がトランプ大統領とどのように交渉を進めていくのかが注目されます。

米国とメキシコの貿易摩擦を巡っては、米国がメキシコに対して鉄鋼とアルミニウム製品に対して、それぞれ25%と10%の関税を課したことからメキシコは報復措置を取ることを決定しています。

メキシコ政府が税率を引き上げるのは、鉄鋼、豚肉、リンゴ、ブルーベリー、チーズ、ランプ、バーボンウイスキーなどで、これらの産地はテキサス州やアリゾナ州、オクラホマ州、ケンタッキー州、アーカンソー州と、いずれもレッドステート(赤い州)と呼ばれる共和党を支持している州です。

そのため、トランプ大統領は中間選挙に向けて強硬姿勢を貫き、場合によってはNAFTA離脱を表明する可能性も高いため、輸出のほとんどを米国とカナダに依存するメキシコ経済にとって大きな打撃になりかねません。

こうした見通しの悪さからメキシコ株から投資資金が急速に流出しています。
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【iシェアーズ・メキシコ株ETF:EWW】
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大統領選挙明けのiシェアーズ・メキシコ株ETFは前日比ー2.72%安と急落しています。

【iシェアーズ・メキシコ株ETF(EWW)1996ー2018】
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iシェアーズ・メキシコ株ETFの過去22年間の推移を眺めると、50日移動平均線が200日移動平均線を割り込むと約40%~70%暴落していることがわかります。

過去の経験則に答えを求めると、現在再び50日移動平均線が200日移動平均線を下回っていることから、約35~65%程度暴落することが予想されます。

これは56.51を起点にすれば36.7~19.8を意味するため、前回の安値(17年1月の39.06)か前々回安値の(09年3月の18.40)がターゲットになると思います。

グッドラック。

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