バフェット太郎です。

トルコ発の世界同時株安が始まるかもしれません。

トルコで拘束中の米国人牧師を釈放するかどうかを巡って、トルコは訪米し米国と協議しましたが、結局釈放を約束することはできないと拒否しました。これで米国とトルコの関係がさらに悪化の一途を辿りそうです。

その後協議は続けられるとの報道があったものの、交渉が決裂したことでトルコリラの売りが加速し、1ドル5.48トルコリラと安値を更新しました。

【米ドル/トルコリラ:2010ー2018】
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トルコリラが暴落していることでトルコは経済危機に陥るとの懸念が広がっています。

トルコの短期債務に対する外貨準備の比率は70%台と、通常の最低限度である100%を大きく下回っているので、市場から新たに2000億ドル程度の借り換えをしなければなりません。

しかし、トルコのエルドアン大統領は政策金利を引き下げようとしていることから、新たに資金を調達できるかどうかは不透明です。また、トルコ債の売りが本格化していないことから、トルコリラがさらに売られる可能性もあります。

今年に入ってトルコ債はリラが急落したことで30%以上下落しています。そのため多くの投資家たちは含み損を抱えた状態なのですが、それでも売る気配が見られません。これは新興国債指数の構成見直しでトルコ債の比率が下がらなかったため売りたくても売れなかったり、流動性が低すぎて売れないことが考えられます。

今後、トルコ債の売りが加速すれば、リラ安はさらに加速してデフォルトリスクが一層高まりかねません。

危機を回避する方法としてはIMF(国際通貨基金)からの支援を受けるというものがありますが、支援を受ける場合、当然構造改革などの条件が課されることになります。たとえば緊縮財政や政策金利の引き上げなどです。しかし、エルドアン大統領は利上げに否定的であることからIMFからの支援は拒否する公算が大きいです。

また、デノミネーションも対応策の一つとして挙げられます。そもそもデノミは通貨の単位を切り替えて新券を発行するというものですが、デノミはインフレに拍車をかけかねない手段であることから危機を回避できる可能性は低いです。

つまり、現状、トルコが経済危機を回避できる見込みはないということです。では、トルコが経済危機に陥ると世界経済にどのような影響を与えるのでしょうか。

そもそもトルコのGDPは世界で17位と、16位のインドネシアの次に大きく、18位のオランダや19位のサウジアラビアよりも大きいことから、世界に与える影響は決して小さくありません。

【世界のGDPランキング:2017】
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また、トルコは地理的にも欧州と中東の間に位置するため、経済危機が起こればその影響は世界各国の企業に悪影響を及ぼしかねません。

たとえば、経済状況が必ずしも良くないスペインやイタリアなどの南欧諸国の銀行は、トルコの債券を大量に保有していることから金融不安が高まっています。

加えて、通貨危機は世界に伝染しやすいことも懸念されています。たとえば94年末にメキシコで通貨危機が起きると、その二年半後の97年にはアジア通貨危機が起き、98年にロシア通貨危機、99年にはブラジル通貨危機が起きました。

現在、新興諸国は外貨準備高の積み増しをしているのでアジア通貨危機再燃の可能性は低いものの、通貨危機が世界に伝染しやすい性質であることから、トルコ経済の行方は注視する必要があります。

グッドラック。

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