バフェット太郎です。

S&P500種指数が過去最高値を更新するなか、これから株式投資を始めてみようと考えている人も少なくありません。しかし、最近は「株式投資=日本株」なんていうことはなく、米国株や世界の株価指数に連動するETFに幅広く分散投資をした方が賢明だという常識が広がりつつあります。

ちなみに世界の時価総額の半分を米国が占めているので、世界に幅広く分散投資する人は必然的にポートフォリオの半分を米国が占めることになります。

すると未熟な投資家の中には「日本人は米国株に投資する場合、円建てで考えなければならない。そして効率的市場仮説と為替を加味すれば米国株投資も日本株投資もリターンはほとんど変わらないし、手数料と税金を加味すれば米国株に投資する意味はない」と奇天烈な言説を唱えて反論する人もいます。

ちょっと考えればわかることですが、仮に効率的市場仮説と為替を加味すれば米国株も日本株もリターンが同じになるのなら、「世界中の株式のリターンは等しく同じになる」ことになってしまいます。

そんなことあるわけないじゃないですか。

【それぞれの年から投資をはじめた場合の値上がり率】
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このグラフは1990年、94年、98年、02年、06年、10年、14年のそれぞれの年から投資をはじめた場合の値上がり率を示しています。90年のバブル崩壊直前に投資した場合、米国株の方がリターンが大きくなるのは当然ですが、ほとんどの時期において米国株が日本株をアウトパフォームしていることがわかります。

ちなみにこれは配当再投資を含めていないので、株主還元に積極的な米国株の方がリターンは(現地課税の10%を加味しても)さらに大きくなります。

【2000ー2018】
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ドットコムバブル時に投資をはじめた場合、円建てダウ平均は133%値上がりした一方、日経平均株価はわずか16%しか上昇していません。
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【2009ー2018】
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金融危機後はドル高と株高の影響を受けて円建てダウ平均は+265%と大きく上昇した一方、日経平均株価は+184%でした。

【2013ー2018】
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日経平均株価に特に追い風が吹いたアベノミクス以降も、ダウ平均+139%高に対して日経平均株価は+104%高とダウ平均が日経平均をアウトパフォームしました。

もちろん、短期的に見れば日経平均株価がダウ平均を上回る局面はあると思いますし、短期投資の場合は手数料が割安な日本株の方が有利だということも言えると思いますけれども、長期的な資産形成を考えれば米国株の方が日本株よりも有利だということがわかると思います。

また、これは過去30年間を振り返ったにすぎませんが、過去1900年から2000年までの100年間を振り返っても、同様に米国株の方が日本株よりもパフォーマンスが高かったことがわかっています。

従って、「効率的市場仮説と為替を加味すれば米国株も日本株もリターンはほぼ同じ」であることは間違いであり、長期的に見れば米国株投資の方が日本株投資よりも有利だということが言えます。

グッドラック。

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