バフェット太郎です。

米FDA(食品医薬品局)が「フレーバー付き電子タバコの販売を全面的に禁止することも検討している」と発表したことで、米タバコ最大手のアルトリア・グループ(MO)の株価が前日比+6.66%高、同業二位で英国に本社を置くブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BTI)は同+6.01%高と急騰しました。

そもそも米国では「iQOS(アイコス)」などの加熱式タバコの販売は認められていませんが、フレーバー付きの(葉タバコを使わない)電子タバコは認められていて、その市場規模は急速に拡大しています。

【米国:電子タバコの市場シェア】
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この電子タバコ市場でシェアの72%を占めるなどほぼ独占企業となっているのが、シリコンバレーの新興企業「ジュール・ラブズ(JUUL)」です。

同社の電子タバコ「ジュール」はミント味やマンゴー味など、若者に人気のフレーバーをカートリッジとして販売しており、単価は4ドル、ニコチンの含有量は最大でタバコ一箱分と、安価にニコチンを摂取することができるため、未成年者がニコチン中毒に陥るなど米国で社会問題となっていました。もちろん、ジュール・ラブズは消費者から相次いで訴えられています。
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FDAはこうした問題に対処するため、ジュールなど電子タバコ大手に対してその対応策の計画書を60日以内に提出するよう求め、応じない場合は製品の販売が差し止められる可能性もあると通達するそうです。

これは電子タバコ市場でジュールに太刀打ちできなかったアルトリア・グループやブリティッシュ・アメリカン・タバコにとってプラスの材料です。なぜなら両社が主力とする紙巻きタバコ市場は、喫煙率の低下と電子タバコ市場の拡大を受けて縮小傾向にあることに加えて、加熱式タバコの認可も下りないなどマイナス材料ばかりだったからです。

しかし、今回、紙巻きタバコ市場を侵食してきた電子タバコに規制が掛かることでマイナス材料のひとつがなくなり、これまで売られすぎていたタバコ株に見直し買いが入りました。

【アルトリア・グループ:MO】
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アルトリア株はこれまで市場シェアの低迷を嫌気して売られていましたが、徐々に上げ幅を拡大していき、ついにレジスタンス(上値抵抗線)だった200日移動平均線を上にブレイクアウトしました。

バフェット太郎はかねてからアルトリア株のようなタバコ株は安定したキャッシュフローが期待できるので、株安局面では積極的に買い増すべきと主張してきましたが、4月以降の弱気相場で買い増した投資家は報われそうです。

グッドラック。

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