バフェット太郎です。

トルコ中央銀行が政策金利を従来の17.75%から24%へと、6.25%ポイント引き上げました。これは予想の21%(+3.25%ポイント)を大幅に上回る利上げ幅だったことから、トルコリラは1ドル6.17リラと、発表前の6.53リラからー5.5%安と急落(リラは上昇)しました。

かねてからトルコのエルドアン大統領は利上げに否定的な見解を示し、利下げを求める発言をしていたので、今回の決定はポジティブ・サプライズでした。

ただし、これでトルコ危機が終息するわけではないので過度な楽観は禁物です。

利上げに先立ち、エルドアン大統領は「輸出・輸入業者以外は外貨で事業を行うべきではない」とし、不動産の売買および賃貸の契約はリラ建てで行うよう義務付ける大統領令を出しました。

これはデフォルトの連鎖を加速させる要因になりかねません。なぜなら、民間企業は1550憶ドル、民間銀行は1850億ドルもの対外債務を抱えており、その大半が返済期限一年以内の短期負債ばかりだからです。

つまり、収入がリラだけになれば対外債務の負担が増加して、外貨建ての借金を返済することが困難になり、民間企業も民間銀行も次々と破綻することが予想されるわけです。

また、トルコはすでに景気減速が鮮明となりつつあることも懸念材料です。

【トルコ:製造業PMIの推移:2013ー2018】
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(出所:Trading Economics

トルコの製造業PMIは46.4と、景気が拡大しているか縮小しているかの分岐点となる50を大幅に下回っていることから、景気減速が鮮明になっていることが確認できます。

これは経済のファンダメンタルズの脆弱さを要因にインフレが加速していることに加えて、中央銀行が適切な政策対応が採らないことを嫌気して、企業の設備投資が急速に落ち込んでいるためです。

また、減税や信用保証拡大など、これまで実施された景気刺激策の効果が一巡したことで個人消費が鈍化するなど、内需が冷え込みつつあることも要因として挙げられます。

そのため、政策金利が予想おり3%ポイント大きかっただけでトルコ危機が終息するわけではなく、これからトルコの民間企業や民間銀行が相次いで破綻していくと考えた方が自然です。

とはいえ、輸出の半分以上を占めるEUの景気が堅調であることに加えて、リラ安を背景に観光客が増加し、輸出が勢いを取り戻しつつあるなど明るい兆しも見えつつあるため、トルコが持ち直す可能性はわずかながらあります。

グッドラック。

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