バフェット太郎です。

株式投資をしていれば、誰もが「あの銘柄を10年前に買っておけば資産は100倍になっていたのに…」なんて悔やんだりするものですが、これを行動経済学の世界では「生存バイアスの罠」なんて言ったりします。

「生存バイアスの罠」とは、生き残っている一部のデータだけを抜き取って、淘汰された無数のデータを無視して計算に入れないことを言います。

たとえば、仮想通貨クラスタたちが「リップルでめっちゃ儲かった!」とか「仮想通貨に投資すべき!」なんて主張しているのを見聞きすると、「仮想通貨に投資しなきゃ」って思うかもしれないけれど、それは彼らが一部の生き残りであって、その影には大損して屍となった無数の残骸が転がっていることを忘れてはいけません。

こうした生存バイアスの罠は誰もが無意識のうちにハマるものです。伝説のファンドマネジャーであるピーター・リンチ氏だって例外ではありません。

ピーター・リンチの株の法則』によれば、彼は「トイザらスの株を売らずに買い持ちしていたら株価は300倍も値上がりしていた」などと後悔していますが、そもそも彼が1400もの銘柄を保有していたことを考えれば、売却したことによって大損を回避できた銘柄だっていくつもあったはずです。

仮にリンチ氏がトイザらスの株を売らずに買い持ちしていたら300倍の値上がり益を手にしていたかもしれませんが、売ったことで大損を免れることのできたいくつものクソ株も同様に買い持ちしていたとすれば、それこそトータルで見た場合大損していたかもしれません。

つまり、リンチ氏も生き残っている一部のデータ(トイザらス株)だけを抜き取って、淘汰された無数のデータ(売却後に暴落した無数のクソ株)を無視するなど、生存バイアスの罠に陥っていたと言えるわけです。

とはいえ、誰もゆっくりお金持ちになりたいとは思わないですし、ソッコーでお金持ちになりたいと思っていることを考えれば、10倍株、100倍株というのは投資家なら誰もが夢見ることです。しかし、実際にそれを実現させることはなかなかどうして難しいものです。

たとえば、アマゾン・ドットコム(AMZN)が上場した97年5月に1万ドル投資していれば、今頃1000万ドルにもなっていました。アマゾンの1000倍とはいかないものの、03年にアップルに1万ドル投資していれば200万ドルになっていました。

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しかし、アマゾン株は過去に1日に6%急落したケースが約200回あり、3日間で15%下げたケースも約100回ありました。さらに上場後20年間で20%超下げる調整局面が16回あり、00年のドットコムバブル崩壊では直近の高値から95%安、08年の金融危機では同64%安と暴落していたことを考えると、日頃から損切りルールの徹底や相場を降りることの重要性を説いているグロース株投資家には到底買い持ちできる銘柄ではありませんでした。

また、アマゾンやアップルの影には淘汰された無数の残骸が転がっていることを考えれば、あなたがそうした銘柄を避けてアマゾンとアップルだけ長期で保有することができる確率はどれくらい高いのでしょうか。

仮に確率が低いとすれば、アマゾンやアップルだけでなく、将来有望のイケてる銘柄に幅広く分散投資する必要があります。しかしそれは結局、一銘柄あたりの投資金額を少なくさせ、淘汰される運命にある無数のクソ株を掴まされる確率を高めて、資産全体の伸び率を押し下げる原因になりかねません。

このように、一獲千金を目指したグロース株の長期投資は再現性に乏しく、多くの個人投資家には難しいので、堅実に運用したい人は、バフェット太郎のように一部の優良銘柄に投資するかS&P500ETFなどパッシブファンドに投資して配当を再投資し続けた方が賢明です。

グッドラック。

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