バフェット太郎です。

ブルームバーグによれば、07年の米不動産バブル崩壊に賭けて史上最大のボロ儲けをしたジョン・ポールソン氏が15の機関投資家と同盟を組み、下落が続く金を買い支える方針を示しました。また、投資週刊誌『バロンズ』も「金が安い!」と金投資を推奨しています。

さて、金投資がブームになるような強気相場がやって来るのでしょうか。結論から言えば時期尚早と言えます。

そもそも金は「有事の金」と呼ばれ、安全資産として見られています。そのため金利が上昇し、投資家が高い利回りを求める強気相場では(利息の付かない)金は見向きもされない一方、金利が下落し投資家が安全資産に資産を振り向けるような弱気相場では金に投資資金が流入しやすいです。

そのため、金価格の上昇は弱気相場を待つのがセオリーです。

では、弱気相場が近いうちにやって来るのかといえば、その兆候は未だ見られません。2
チャートは過去30年間の米コア消費者物価指数と失業率の推移です。過去を振り返ると、物価が上昇するとその後失業率が上昇し、物価が下落するとその後失業率も下落する傾向にあることがわかります。

ちなみに、今月発表された8月の米コア消費者物価指数は前年比2.2%増とインフレの兆しが見えつつあるものの、物価が上昇(下落)してから失業率が上昇(下落)するまで1~2年程度のタイムラグがあることを考えれば、失業率が上昇に転じるまでまだ1~2年程度の時間を要することがわかります。
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ちなみに消費者物価指数の先行指標となっている米2年債利回りは大きく上昇しています。これは、FRBが好調な企業業績と堅調な経済指標を背景に、利上げに対してタカ派的になりつつあるためです。そのため、金利の上昇が物価の上昇を後押しする公算が大きいことから、いずれ実体経済に波及して失業率も上昇に転じることが予想されます。
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こちらのチャートは過去30年間の失業率と金先物価格の推移です。08年に失業率の増加が加速し始めると、金先物価格も一気に急騰しました。また、10年頃から失業率の増加に歯止めがかかって下落に転じると、金先物価格もその後下落に転じるなど、失業率が金先物価格の先行指標となっていることがわかります。

とはいえ、金先物価格の歴史が浅いことから、必ずしも失業率と密接な関係にあるわけではありません。たとえば、03年は失業率が低下したのにも関わらず金先物価格は大きく上昇しました。これは金ETFが上場したことにより、機関投資家らの投資マネーが急激に流入したためです。

また、91年は湾岸戦争により失業率が大きく上昇して景気後退入りに陥ったものの、有事の金は買われませんでした。これは米2年債利回りが5~6%台で高止まりしていたことや湾岸戦争が世界的な混乱にまで発展しないと楽観視されていたためです。

実際、その後米国経済はハイテク株が軒並み買われるなどドットコムバブルを形成しました。

このように、必ずしも失業率が金先物価格の先行指標になっていたわけではないものの、08年以降の10年間は概ね先行指標になっていたことがわかります。

ちなみに、これらの関係を簡単な図式で表すと、米2年債利回り<米コア消費者物価指数<失業率<金価格の順で先行しています。

現在、米2年債利回りが上昇し始めたことで米コア消費者物価指数も上昇を始めているわけですが、物価が上昇を始めているということはいずれ失業率の増加につながり、最後は金価格に波及することが予想されます。

つまり、金価格上昇のタイミングは失業率が上昇に転じてから1~2年程度であり、失業率上昇のタイミングは米コア消費者物価指数が上昇に転じてから1~2年程度であることから、2020年頃が金価格上昇のタイミングになると思います。
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金先物価格は50日移動平均線に跳ね返されるようにして下落したことから、依然として弱気相場の中です。

グッドラック。

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